ウクライナ東部では政府と親ロシア派が今月5日に停戦に合意したあとも散発的な銃撃が続いていますが、ウクライナ側と親ロシア派の後ろ盾であるロシアはそれぞれ、停戦は守られているとの見方を示しています。
こうしたなか、東部の中心都市ドネツクの周辺で14日、激しい砲撃があり、地元の行政当局によりますと、一部で住宅などが破壊され、巻き込まれた住民ら6人が死亡、15人がけがをしました。さらに、ドネツクで停戦監視に当たっているOSCE=ヨーロッパ安全保障協力機構の車両も銃撃を受け、親ロシア派がいずれも政府側による砲撃や銃撃だと非難するなど、再び緊張が高まっています。
一方、ウクライナの有力紙は15日、ポロシェンコ大統領が親ロシア派に対して東部の一部の地域について3年間の自治権を認めるとともにロシア語の使用を保障する法案も準備していると伝えました。しかし、親ロシア派はウクライナからの独立も辞さないとする姿勢を崩しておらず、東部の地位を巡って双方の立場は大きく隔たったままの状態が続いています。