小笠原諸島周辺でサンゴを密漁しているとみられる中国漁船は、海上保安庁によりますと、16日は58隻、15日は57隻が確認されたということです。
一時、およそ200隻に達していた漁船は先週前半、およそ60隻に減りましたが、今月12日には117隻、13日には145隻と再び増える傾向を見せ、海上保安庁の巡視船が漁船に対し中国語で島から離れるよう呼びかけるなどしていました。
漁船の数が減ったものの、一方で領海内を航行する船もあることから、海上保安庁などが警戒を続けています。
サンゴ密漁:中国漁船が激減 15日57隻、16日58隻 - 毎日新聞
海保の航空機による上空からの調査で、15日には小笠原周辺の領海内で5隻、排他的経済水域(EEZ)で52隻を確認。16日は領海内は1隻のみ。EEZに57隻が残っていた。伊豆諸島南方の海域では確認されなかった。
この問題を巡っては、日本政府からの対策強化の要請に応じた中国政府が漁船オーナーに帰港させるよう指示。同海域での中国漁船急増から約1カ月がたっていることから、食料や燃料も底を突き始めているとみられ、先週末以降、急速に減少するとみられていた。
中国のサンゴ漁船はこれまで海保などの警備が手薄な海域で集中的に密漁を行ってきた。小笠原周辺での取り締まり強化の情報はすでに漁業関係者の間に広まっており、同海域周辺でのサンゴ密漁は収束に向かうとみられる。