中国は、去年11月、一方的に、尖閣諸島を含む広い範囲に防空識別圏を設定しました。
国土交通省によりますと、この1年、日本の旅客機が、この空域で飛行を妨害されるといったトラブルは起きていないということです。一方で、この空域では、ことし5月と6月、中国の戦闘機が、監視飛行中の自衛隊機に相次いで異常接近するなど偶発的な衝突が懸念されています。
こうしたなか、2年半ぶりに日中首脳会談が行われ、両首脳は、偶発的な衝突を避けるための「海上連絡メカニズム」の実施に向け協議を進めていくことで一致しました。
これを受け、日中の防衛当局間でのホットラインの設置や、双方の艦艇や航空機が無線で交信できる共通チャンネルの設定など、不測の事態を防ぐための仕組み作りが進むか、注目されています。