■ - d1021の日記

集団に同調することをやめることにそもそも批判的なうえ、非同調の結果「ひとに迷惑をかけ」たとみるや人格が豹変したかのように当人に暴力的な制裁を加えるというのは、残念ながら日本社会では頻繁に見受けられる光景である。何度も目にしている。

何よりも問題なのは、同調されるべき集団規範が純粋に形式的であってその内容は問われないこと。集団の論理を超えたところに規範的価値が追求される以前に、集団規範の遵守が絶対的にまず優先されること。

日本社会では「ひとに迷惑をかけるな」と子どもが教わって育てられることは頻繁にある。しかしではなぜ「迷惑をかけてはいけないのか」、そもそも「ひとに迷惑をかけるとなにか」の部分が空文になっていて、子どもに聞かれてもほとんどの大人がその疑問に答えられないのは、そのせいだと思う。

「ひとに迷惑をかけるな」はあらゆる場面で使われることが可能なマジックワードだ。あらゆるマジックワードと同じく、それはそう発言する者がそこで思考停止したことしか端的に示していないように思う。

「集団」＝奴隷集団
「ひとに迷惑をかけるな」＝ひとに迷惑をかけなければ何をしてもかまわない