米議会 共和党がオバマ政権対抗の予算決議採択 NHKニュース
アメリカ議会は去年の中間選挙で野党・共和党が上下両院ともに多数を握り、ことし10月から始まる2016年度の予算の大枠を定めた決議が、5日、議会上院で共和党の賛成多数で採択されました。
予算の大枠では、増税に頼らず、10年間で5兆ドル以上の巨額の歳出を削減し、財政を黒字に転換させることや、オバマ政権の看板政策、医療保険制度改革の撤廃などが盛り込まれています。オバマ大統領は、ことし2月に富裕層への増税を行って、中間所得層の支援やインフラ整備に充てる予算の要求を議会に提出しましたが、今回、議会が採択した決議はこれを否定するものです。
議会では今後、今回の決議に基づいて、共和党の主導で個別の分野ごとの歳出法案が作成されることになり、議会の多数を占める野党側の攻勢が強まることになります。ただ、オバマ大統領は、医療保険制度改革の撤廃を迫る共和党主導の歳出法案が議会で可決されても拒否する構えで、2016年度が始まることし10月に向け、共和党とオバマ政権の駆け引きが激しくなりそうです。