この事件は先週、アメリカ南部・サウスカロライナ州のチャールストンにある教会で、白人の男が銃を乱射し、黒人の男性3人と女性6人の合わせて9人が殺害されたものです。
オバマ大統領は26日、事件で犠牲となった牧師の葬儀に参列し、追悼のことばを述べました。そのうえで「あまりに長い間、われわれは過去の不公平が現在も続いていることや、銃がもたらす被害に目をつぶってきた」と指摘しました。そして「一夜にして人種の関係が変わるとは思わないが、沈黙するだけでは事件で犠牲となった牧師の思いを裏切ることになる」と述べ、人種差別の解消と銃規制の強化に取り組むことが必要だと訴えました。
また、容疑者の白人の男が好んで使っていたことから問題となっている、南北戦争当時、奴隷制を支持した南軍の旗について「抑圧の象徴だ」として撤去するよう求めました。
オバマ大統領としては今回の事件をきっかけに改めて国民や議会に対し、今なお残る人種差別の解消や、進まない銃規制の強化に向けて行動を呼びかけたい考えです。