安倍総理大臣が戦後70年のことし発表する、談話の策定に向けて議論をしている有識者懇談会は、先月25日の6回目の会合で、「21世紀のアジアと世界のビジョンをどう描き、日本はどのような貢献をするべきか」などをテーマに議論が行われました。
このなかで委員からは、談話について「中国・韓国を意識して、これまでの経緯にとらわれず、今後どういう方向に日本が貢献できるかが大事なメッセージになる」という考えが示されたほか、「後ろをみて反省をしつつも、未来を見て多く語り、現在までの日本の貢献について含むものとなればと希望している」という意見が出されました。
さらに、「歴史認識についてコンセンサスが必要かという点は、必ずしもそうは思わない。歴史観は各人が自由に持ってよいものだ」という指摘の一方、「和解を成し遂げるためには、たとえ最小限であっても、コンセンサスを作ることの重要性を意識したものになることを希望する」という意見も出されました。
懇談会は、この日の会合で議論を終え、座長代理を務める国際大学学長の北岡伸一氏は、今月中にも報告書を取りまとめたいという考えを示しています。