ロシア漁業庁のシェスタコフ長官は１２日、ＮＨＫのインタビューに応え、日本の漁船も操業してきたロシアの排他的経済水域でのサケとマスの流し網漁を来年１月から禁止したことについて、「生態系を改善に向かわせる」と述べ、水産資源を守るための措置だと強調しました。
そのうえで、今後の日本との協力については「アジア太平洋市場の拡大を考えれば、ホタテやナマコ、カキの養殖は有望で、投資を期待している。沿岸での水産加工のインフラへの投資も歓迎する」と述べ、漁業分野への日本からの投資に期待を示しました。
一方、北方四島の周辺水域における日本漁船の操業を巡っては、「ロシアと日本の間に協定があり、実行されている。どのような問題もなく、全体として展望がある」として、協力を継続する姿勢を確認しました。
シェスタコフ長官の発言には、外国の漁船に操業を認めるよりも、漁業分野への日本などからの投資を呼び込み、プーチン政権が重視する極東の発展につなげるねらいがあるものとみられます。
