アメリカとキューバは先月、54年ぶりに国交を回復して双方が大使館を再開し、14日にはアメリカのケリー国務長官がキューバを訪れて、アメリカ大使館の再開を祝う式典に出席することになっています。
その前日の13日、キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長が89歳の誕生日を迎え、共産党の機関紙に特別に寄稿しました。この中でカストロ前議長は「半世紀以上にわたるアメリカの禁輸措置によって、数百万ドル(日本円にして数億円)の損失を被った」として、アメリカを批判しました。
カストロ前議長は、アメリカとの国交の回復についてこれまで明確な立場を示しておらず、ケリー長官の訪問を機に考えを表明するのではないかと注目されていましたが、改めてアメリカを強くけん制しました。
また、カストロ前議長の誕生日に合わせて、同じく反米路線を掲げる南米のベネズエラやボリビアの首脳が相次いでキューバ入りし、前議長と連帯する姿勢を示したと伝えられています。