アルカイダは長年、タリバンの最高指導者オマル師に忠誠を誓い、アメリカの同時多発テロを首謀したビンラディン容疑者はタリバンによってアフガニスタンにかくまわれていました。しかし、先月、オマル師の死が公表されてからアルカイダは態度を明らかにせず、対応が注目されていました。
こうしたなか、アルカイダのザワヒリ容疑者は音声メッセージをインターネット上に公表し、「すべてのイスラムの国々で、イスラムの教えに基づいた統治を実現する」と述べ、今後も欧米への攻撃を続けると強調しました。そのうえで、ザワヒリ容疑者は「オマル師に忠誠を誓ったオサマ・ビンラディンの道を引き継ぐ」と述べ、タリバンの新指導部と行動を共にする考えを明らかにしました。
ザワヒリ容疑者としては音声メッセージによって組織の求心力を高め、中東や北アフリカで勢いを増すISに対抗するねらいがある一方、タリバンの新指導部にとってもアルカイダの支持を取り付けることで、みずからの正統性を高める効果があるとみられます。