台風18号から変わった低気圧と日本の東を北上する台風17号の影響で、関東や東北には、9日から11日朝にかけて、「線状降水帯」と呼ばれる発達した帯状の雨雲が南北にかかり続け、各地で記録的な大雨となりました。
渋井川決壊 専門家「バックウォーター」現象か NHKニュース
今回、決壊したのは渋井川と、本流である多田川が合流する地点のすぐ近くで、水位のデータなどから本流の多田川の水位は11日未明にかけて急速に上昇していたとみられます。
風間教授は、本流の水位が高くなった結果、支流である渋井川から水が排出されにくくなり合流地点の近くで水があふれ、最終的に堤防が決壊したとみています。
本流の水位が高くなって支流の水が流れにくくなる現象は「バックウォーター」と呼ばれ、川の氾濫や堤防の決壊の原因となる現象の1つです。
さらに比較的小規模な河川にもかかわらず浸水の被害が大きくなった理由について風間教授は、本流の水がいわば壁のようになって行き場を失った支流の水が広い範囲にあふれたためと指摘しています。
さらにこうした支流には排水設備が十分整っていない場所もあるため一度、浸水すると水が引くまでに時間がかかることも多いといいます。