https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

#ロン・ポール


 フランスのオランド大統領は16日の上下両院合同議会演説で、近く米露両国の大統領と会談することを表明、連携強化を宣言した。「対テロ共同戦線」は当然に見えるが、実は米仏はシリアのアサド政権打倒でタッグを組み、同政権支援のロシアと対立してきた。それがロシアと握手しようというのは、米仏が誤りを認めざるを得なくなったからだ。オランドは表向き「眼前の敵はアサド政権ではなくISだ」とゴマカし、オバマ大統領も「攻撃対象をISに絞り込むことが重要だ」なんて言っていたが、これは「アサド政権打倒はあきらめる」という意味だ。軍事評論家の田岡俊次氏もこう言った。


「米仏が本気でIS全滅を目指すならば、アサド政権と和解し、シリア政府軍と一緒に戦うしかない。航空攻撃だけでは、全滅は困難です。米仏がアサド政権打倒を公言している限り、シリア政府は米軍、仏軍の地上部隊を受け入れられない。アサド政権と協力して、シリアの2大反政府勢力である『IS』と『ヌスラ戦線』を打倒し、内戦が終結すれば、難民の流出も止まる。国外に逃れた400万人のシリア難民、760万人の国内避難民も帰郷できる。一方、もし、アサド政権が倒れれば、次はISとヌスラ戦線の内戦が始まり、難民は帰れない。そもそも、米仏がアサド政権打倒を目指したことが、今日の事態の混乱を招いたのです」

 とりわけ罪深いのが米オバマ政権で、2011年に始まったシリア騒乱の際、米はロシア、イランと友好関係にあるアサド政権打倒のチャンスとみて介入、「自由シリア軍」をつくった。しかし、当初のもくろみは外れて、アサド政権は倒れず、米国は「新シリア軍」をつくろうとしたが、これも失敗。内戦は4年間続いている。混乱に乗じて勢力を拡大したイスラム国は、米軍がイラクフセイン政権の残党としてスンニ派を追放した結果、スンニ派の不満が高まり生まれたものだ。こんな米国と共同歩調を取ってきたのがフランスで、今更「アサド政権打倒は棚上げ」と言うのは滑稽だ。


「つまり、米国の情報はことごとく間違ってきたのです。米国はイラクに侵攻した時、イラク人は米軍を歓迎すると思っていた。米国は16の情報機関を持ち、15万人の要員を抱えていますが、全部の情報を上げるわけにもいかないので、国家安全保障会議の要求に応じて情報を出す。それでは、上層部の思い込みを補強する結果になりがちです。日本はこんな国と集団的自衛権を行使し、共闘しようというのですから、危ない話です」(田岡俊次氏=前出)

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20151118#1447842992
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20151104#1446634097