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従業員が惚れ込む経営者は、「ここ」が違う 2012年10月2日、盛和塾ロサンゼルス塾長例会講話 |稲盛和夫経営講演選集(公開版) 「経営の父」が40年前に語っていたこと|ダイヤモンド・オンライン

 そのとき私は、彼らに次のように言いました。「名もない京都の零細企業であった京セラに、みんな入社してくれた。当時、大学を卒業しながら、零細企業の京セラに入ったということは、よほど他に行くところがなかったのではないか。『割れ鍋に綴じ蓋』というように、当時の京セラに似合った者しか集まってこなかったはずだ。そんな出来損ないの連中が集まり、懸命にがんばって、今日の京セラになった」


 そのように話したところ、彼らが言うには、やはり当時は、「京都セラミックなどという会社は聞いたことがない。その会社は大丈夫なのか。もう少しマシな会社に行ったほうがいいのではないか」と、友だちや家族から、真顔で心配されたそうです。

京セラの黎明期、私は従業員の心情に訴えるだけでなく、いわば理性をもってしても、従業員のモチベーションを高めることに懸命に努めました。


 それは、「仕事の意義」を説くということでした。このことも、中小零細企業の従業員にとって、大いにモチベーションアップになることです。創業期の京セラが、まさにそうでした。

ファインセラミックスといっても、いわゆる三Kの仕事なのです。ですから、従業員を雇い入れ、仕事に従事してもらうと、すぐに粉まみれ汗まみれになってしまい、彼らはとても高度な技術を要し、意義ある仕事だとは思ってくれないのです。

 毎晩、そういう話をしていました。ただ単に「乳鉢でこの粉とこの粉をすり合わせなさい」としてしまえば、何のモチベーションも湧いてきません。ですから、その粉を混ぜるという行為が、どれくらい意義あることなのかということを、諄々(じゅんじゅん)と話をしていったわけです。

 さらに、従業員のモチベーションをアップさせるために、私が取り組んだことが、「ビジョン」を掲げるということでした。

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