2016年上半期(1?6月)の国内新車販売台数は前年同期比4.8%減の254万7345台にとどまった。増税や三菱自動車の燃費不正問題の影響などで、軽自動車の販売が大きく落ち込んだことが主因。16年の年間国内新車販売台数は、東日本大震災があった11年以来、5年ぶりに500万台を割り込む見通しだ。
日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が1日、公表した。上半期の軽自動車販売は、13.4%減の90万5470台と大幅に減少した。上半期の減少は2年連続。
#経済統計
いよいよ、自動車業界は激動の時代に入ったのだと痛感しています。 - スバルが高級スポーツカーに手を出さない理由 https://t.co/Sli4bdAoGJ
— ダイヤモンド・オンライン (@dol_editors) 2016年7月1日
──2021年度からEV投入を決めたのはなぜですか。
ここ数カ月で、環境が激変したからです。われわれは、トヨタ自動車と一緒にプラグインハイブリッド車(PHEV)を開発していますが、PHEVの世界販売は伸び悩んでいます。その一方で、独フォルクスワーゲンなどの欧州勢が一気にEVへシフトし、中国の環境規制を超えるにはEVが不可欠な情勢です。さすがに、EVを造りますと宣言しなければいけない時期と判断しました。
どうあがいても、大手に投資力で勝てるはずはありません。従来以上に、会社やスバルブランドの“立ち位置”が大事になります。環境規制は乗り越えるけれども、まずはスバル車の魅力を増すことが先決。スバルの個性である、安全性能を極めていけばいいのです。大手はEVに向くコミューター(小型乗用車)へ流れますが、われわれは、魅力あるスバル車のEVバージョンを造るという認識なのです。大手はEVが先に立つが、富士重はスバルが先に立ちます。
経営者が開発の方向性や優先順位を明言しなければ、技術陣は血迷ってしまいます。うちの技術陣だったら、「ガソリン車がなくなるならば、水平対抗エンジンに匹敵する“水平対抗モーター”を発明しなければ!」と本気で思ってしまうかもしれません(笑)。だから、安全性能で個性を出せばいいと方向付けてあげればいいのです。