天皇が「お気持ち」で生前退位に反対する安倍政権や日本会議へ反論! 象徴天皇を強調して戦前回帰けん制も|LITERA/リテラ
実は7月にNHKが「生前退位ご希望」の第一報を打った際、菅義偉官房長官は報道に激怒し、そのあとも政府関係者からは「生前退位は難しい」という慎重論ばかりが聞こえてきていた。「国務を減らせば済む話」「摂政で十分対応できる」、さらに「天皇が勝手に生前退位の希望を口にするのは、憲法違反だ」という声も上がっていた。
また、安倍政権を支える「日本会議」などの保守勢力からはもっと激しい反発が起こっていた。たとえば、日本会議副会長の小堀桂一郎氏は産経新聞で「生前退位は国体の破壊に繋がる」との激烈な批判の言葉を発している。
「何よりも、天皇の生前御退位を可とする如き前例を今敢えて作る事は、事実上の国体の破壊に繋がるのではないかとの危惧は深刻である。全てを考慮した結果、この事態は摂政の冊立(さくりつ)を以て切り抜けるのが最善だ、との結論になる」(産経新聞7月16日付)
安倍政権の御用憲法学者で、日本会議理事でもある百地章・日本大学教授も朝日新聞にこう語っていた。
「明治の皇室典範をつくるときにこれまでの皇室のことを詳しく調べ、生前退位のメリット、デメリットを熟考したうえで最終的に生前譲位の否定となった。その判断は重い。生前譲位を否定した代わりに摂政の制度をより重要なものに位置づけた。そうした明治以降の伝統を尊重すれば譲位ではなくて摂政をおくことが、陛下のお気持ちも大切にするし、今考えられる一番いい方法ではないか」(朝日新聞7月14日付)
安倍首相の周辺や日本会議が生前退位をヒステリックに否定したがるのは、それが彼らの極右思想の根幹と真っ向から対立するものだからだ。
そもそも生前退位というのは、江戸時代後期以前の皇室では、しばしば行われていた。ところが、明治になって、天皇を頂点とする国家神道を国民支配のイデオロギー装置にしようと考えた政府は、大日本帝國憲法と皇室典範によって、この生前退位を否定、天皇を終身制にした。「万世一系」の男性血統を国家の基軸に据え、天皇を現人神と位置づける以上、途中で降りるなどということを許すわけにはいかない。終身制であることは不可欠だった。
それは、この大日本帝國憲法の復活を最終目標にしている安倍首相と日本会議も同様だ。周知のように、自民党の憲法改正草案でも、日本会議の「新憲法の大綱」でも、天皇は「国家元首」と規定されている。彼らが天皇を神話的な存在に戻し、国民支配の装置として再び政治利用しようという意図をもっているのは明らかであり、生前退位を認めるというのは、その目論見が水泡に帰すこととイコールなのだ。
実際、この「お気持ち」表明の後、異常な早口で通り一遍のコメントを読み上げる安倍首相の様子は、明らかに不本意なときに安倍首相が見せるいつものパターンだった。
「安倍首相やその周辺の右翼連中はもともと、天皇陛下のことを『ヴァイニング夫人に洗脳されている、国体の破壊者だ』と言っていたくらいで、天皇陛下のお気持ちなんて一顧だにしていなかった。生前退位や女性宮家の問題もずっと裏で要望を出されていたのに無視されていた。それが今回、天皇に『国民へのメッセージ』というかたちで、問題を顕在化されてしまったうえ、憲法と象徴天皇制のありようまで語られてしまったわけですからね。いまごろ、はらわたが煮えくりかえってるんじゃないでしょうか」(ベテラン皇室記者)
天皇が今回、この「お気持ち」を公表した裏には、単純に高齢化への不安から生前退位を実現したいという以上に、天皇という存在が皇太子の代になっても政治利用されないよう「日本国憲法における象徴としての天皇のありかた」を伝えておきたいという気持ちがあったと言われている。
今までさんざん天皇や皇室を政治利用して来た最低最悪のクズ野郎、安倍晋三。挙句の果てには自分の外遊に政府専用機を優先させ、皇室のご公務に予備機を使わせた人間のクズ、安倍晋三。こんな前代未聞の売国奴が一体どのクチで「陛下の発言を重く受け止め」などと抜かしているのか?安倍は恥を知れ!
— きっこ (@kikko_no_blog) 2016年8月8日
よーく、見ましょうね。そして覚えておきましょうね。
— インドア派キャンパー (@I_hate_camp) 2016年8月8日
左→憲法審査会で集団的自衛権は違憲と断された時の船田
右→天皇が「象徴」を連発した後の安倍 pic.twitter.com/2thkvH4HuN
皇室典範改定はこれまで二度(小泉、野田政権)で試みられたがいずれも頓挫。そしてこの二つの政権の後継は安倍政権。改定を阻止してきた安倍が、ついに天皇にやれと言われて焦ってるわけです。 https://t.co/CKgdaqdj40
— こたつぬこ (@sangituyama) 2016年8月8日
保坂氏「帝国憲法と旧皇室典範はセットだった。現典範は旧典範に若干の修正を施したものでしかなく,現行憲法との整合性が本来問われる」
— もなか (@monaka1124) 2016年8月8日
つまり安倍さんや日本会議にとって皇室典範は「右翼の憲法9条」なのかもしれませんね。それに手をつけたらアイデンティティが崩れるような。これまで全力で改正を阻止してきたが、天皇と左翼リベラルが改正派になるという、憲法と逆のパターンが。 https://t.co/tNcxHnMv1x
— こたつぬこ (@sangituyama) 2016年8月8日
退位と皇位の譲位は表裏一体。心ない中傷を受けている皇太子夫妻に対して、生前に皇位を譲位して皇太子夫妻を守り、現行憲法にもとづく象徴としての天皇のあり方を守る意思を強く感じる。https://t.co/B4slLgjg3z https://t.co/iNnu4AxR3C
— 岩上安身 (@iwakamiyasumi) 2016年8月8日
天皇陛下のお気持ち表明がありました。様々に感動をもって受け止められたようです。しかし、そこにはさらなる深いメッセージが含まれていたように思います。明治期以来、あるいはそれ以前の歴史に遡らないと理解できない内容でもあります。山猫日記 https://t.co/OnpElnZxCc
— 三浦瑠麗 Lully MIURA (@lullymiura) 2016年8月9日
東宮参与だった團藤先生から伺っていることがあり 私なりに理解するところがある。昭和天皇は皇統の継承を大事に考えたが、明仁天皇は皇統としての象徴天皇の初代として立憲民主制に責任を取ろうとしておられると思う。高度の尊敬に値する勇気ある行動と感動している。
— Ken ITO 伊東 乾 (@itokenstein) 2016年8月8日
今の天皇は、自分の路線に「天皇制」を変えようとしているわけです。「天皇」ではなく「天皇制」にアイデンティをおいてきた右翼は、遂に悲願の憲法改正に辿り着いた瞬間に、皇室典範改正により梯子を外されようとしているわけです。大混乱ですよ。 https://t.co/B9ZX8redqJ
— こたつぬこ (@sangituyama) 2016年8月9日
なおここでいう「天皇制」は日本会議系右翼が想定する「天皇制」であり、帝国憲法に規定され日本国憲法の下でも残存した「天皇制」です。今の天皇はこの帝国憲法の遺制を粉砕し日本国憲法に基づく象徴天皇制を完成させる最後の闘いを仕掛けたわけです https://t.co/xrM7NJOsXi
— こたつぬこ (@sangituyama) 2016年8月9日
天皇陛下は、象徴天皇の在り方を悩まれていたのに、安倍晋三首相は不忠の極み、「憲法改正」「長期政権」に専念、罪は重い - 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
@KazuhiroSoda 黙ってろよ。そんなうすっぺらな話じゃないんだよ。黙ってろ。
— ジョン・スノウ (@john_snowwww) 2016年8月8日
こういう「とりあえずファシズムと言っときゃいいや」みたいなお手軽なのは、事態を見る目を曇らせますね。 https://t.co/AS3SnoiSj2
— こたつぬこ (@sangituyama) 2016年8月9日