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宮内庁の完全勝利!?天皇陛下「お気持ち」表明の舞台裏|DOL特別レポート|ダイヤモンド・オンライン

 この一連の流れを素直に受け取れば、陛下の「お気持ち」を宮内庁内部の何者かがリークし、事無かれ主義の宮内庁幹部がそれにフタをしようと目論むも、陛下の強い意向を無視することができず結局、押し切られるように「お気持ち」表明をした――というストーリーが浮かび上がる。

 ネット上の愛国心溢れる方たちの多くは、リークは「オク」からという説を信じているようだ。宮内庁は「オモテ」と呼ばれる官庁機構と、「オク」と呼ばれる陛下の身の回りのお世話をする侍従職がある。つまり、陛下の「お気持ち」をかねてから知っていた「オク」の一部の人が、事なかれ主義の「オモテ」に対して不満を感じ、NHKにリークをしたというわけだ。

 ともに官僚組織では十分ありえる話だが、今回の「生前退位」というテーマに限っていえば、「オク」からのリークである可能性は低い。実はNHK報道が出た直後、「毎日新聞」に興味深い続報が出ている。


宮内庁関係者によると、検討を進めていたのは、風岡典之長官ら「オモテ」と呼ばれる同庁の官庁機構トップ2人と、「オク」と呼ばれ、陛下の私的活動も支える侍従職のトップ2人。皇室制度に詳しいOB1人が加わり、皇室制度の重要事項について検討。「4+1」会合とも呼ばれている》(2016年7月14日)


 要するに、「オモテ」と「オク」は、一丸となって陛下の「お気持ち」を世に出すことを検討していたというのだ。

 その根拠は、抗議だ。


宮内庁は皇室報道で事実と異なる報道がなされると、厳しい抗議を行うことで知られている。過去には、取材時のルールを破った報道機関には、写真を提供しないなどの「報復」措置を取ったこともある。


 また、「事実と異なる記事や、誤った事実を前提にして書かれた記事」があまりにも多いということで、2008年からはホームページで、「皇室関連報道について」というコーナーを設けて、週刊誌などを名指しして、事実ではない部分を指摘し、記事の訂正を求める文書を掲載している。


 そんなカチカチの石頭のような宮内庁が、今回のNHK報道に関しては、何も抗議をしていない。長官、次官というツートップが明白に「事実ではない」と断言しておきながら、だ。

 まず、NHKに「スクープ」という形で陛下の「お気持ち」を報道させる。宮内庁として「事実ではない」と否定をすれば、「どっちの言っていることが本当なのか」と国民の注目を集めることができる。そこで、陛下に「お気持ち」を表明していただく名目が立つ。つまり、NHKのスクープから全面否定、そして陛下の「お気持ち」表明は、宮内庁の「4+1」会合が描いたシナリオではないのだろうか。