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シリア北部のアレッポでは、政府軍が反政府勢力の支配する東部の地区を包囲して8日も激しい攻撃を続けていて、アメリカやイギリスなど欧米の6か国はアサド政権に対し反政府勢力が求める停戦に応じるよう訴えています。


こうした中、アサド大統領はシリアの政権寄りの新聞「アルワタン」のインタビューを受け、その内容が8日付けの紙面に掲載されました。この中でアサド大統領は、反政府勢力を「テロリスト」と呼び、「欧米などは人道支援を隠れみのにして彼らに軍事物資を供給し、態勢を立て直させようとしている」と述べ、停戦に応じない考えを強調しました。そして、「アレッポで政府軍が勝利を収めるのは確実だ。内戦が終わるわけではないが、極めて大きな一歩になる」と述べ、アレッポ全域の制圧に自信を示しました。


内戦の終結に向けては、国連が仲介して欧米やロシアなど関係国を交えた協議の再開を模索していますが、アサド大統領は「シリアの愛国者と外国の手先との協議の場であり、初めから機能していない」と突き放し、アレッポ以外の地域でも反政府勢力を排除したうえで、あくまで政権が主導して国民の和解を進めていくと主張しています。

シリア北部のアレッポで政府軍が反政府勢力の支配地域への攻勢を強めるなか、欧米がアサド政権とロシアを非難する共同声明を出したことに対し、ロシア大統領府のペスコフ報道官は8日、「シリアの停戦に向けて、われわれのパートナーたちは何も効果的なことをしていない」と述べ、欧米を批判しました。そして、「欧米はロシアに対する制裁をちらつかせるだけで、現在起きている状況を望んでおらず、受け入れる準備ができていない」として、欧米側の非難にかかわらず、アレッポ東部の制圧を目指すアサド政権を支援する姿勢を示しました。

アメリカのケリー国務長官とロシアのラブロフ外相はシリア北部のアレッポの情勢をめぐって、7日に訪問先のドイツで会談し、8日も電話会談を行いました。
アメリ国務省によりますと、両外相は、アレッポに支援物資を搬入し、民間人を退避させるための停戦を実現する枠組みについて協議を続けることで一致したということです。


アメリカは、アレッポではアサド政権による攻撃で人道危機が続いているとして7日、欧米5か国と共同でアサド政権とロシアを非難していて、停戦に応じるようロシアへの働きかけを続ける方針です。

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