https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com


ロシアのプーチン大統領は30日、世界各国の首脳に向けて新年を前にしたメッセージを発し、安倍晋三首相には「ロ日間に本物のパートナー関係を築くため共に働くことを継続したい」と表明した。大統領府が発表した。


 プーチン氏は「2016年はロシア、ペルー、日本で建設的な協議ができ、2国間の問題解決に向けて本質的な前進があった」とし、日ロ間で活発な対話が行われたことを評価した。


ロシア大統領府は30日、プーチン大統領が世界各国の首脳などに新年のメッセージを送ったことを明らかにし、このうち安倍総理大臣には、ことし両国の間で活発な対話が行われたことに満足の意を表明しました。
そのうえで、「ロシアや南米のペルー、日本で行われた建設的な交渉によって、両国間の重要な問題の解決に向けて大きく前進できた」として、ことし4回行われた日ロ首脳会談の結果、北方領土問題の解決を含む平和条約の締結に向けて進展があったとする認識を示したものと見られます。
そして、「両国の間に真のパートナー関係を築くための共同作業を続けることを望む」として、日ロ間でのさらなる対話の継続に期待を示しました。


プーチン大統領は、中国やインド、欧米の首脳にもメッセージを送り、アメリカのトランプ次期大統領には「両国は協力のメカニズムを復活させるための現実的な一歩を踏み出すことができる」として、米ロ関係の改善に向けた意欲を強調しました。
一方、ロシア大統領府は、サイバー攻撃をめぐってロシアへの非難を繰り返しているオバマ大統領にメッセージを送ったかどうかは明らかにしていません。


アメリカのオバマ政権は、ロシア政府が、アメリカの大統領選挙に影響を及ぼすため民主党のコンピューターにサイバー攻撃を仕掛けたなどとして、29日、アメリカに駐在しているロシア政府の当局者35人に国外退去を命じるなどの報復措置を発表しました。


これについて、ロシア大統領府は30日、プーチン大統領の声明を発表し、「去りゆく政権が再びロシアに非友好的な姿勢を見せたことは、挑発的であり、将来の両国関係を破壊しようとするものだ」として、政権交代を前にオバマ政権がロシアに対して取った措置に強く反発しました。


そして、「外交の慣習上、ロシアは対抗措置を取ることができるが、これを留保する」として、当初ロシア政府が検討していた、アメリカの外交官を国外退去処分にするなどの対抗措置をあえて取らないことを明らかにしました。


そのうえで、オバマ政権がこのように終わろうとしているのは残念だ。今後はトランプ次期政権と米ロ関係の改善に向け歩むことにする」として、オバマ政権を相手にせず、来月発足するトランプ次期政権の出方を見極める姿勢を示しました。


ロシアとの関係改善に意欲を示すアメリカのトランプ次期大統領は30日、ツイッターで、プーチン大統領アメリカに対しあえて対抗措置を取らないと判断したことについて、「プーチン大統領の対応はすばらしい。私は以前から彼がとても賢いことを知っている」と書き込み、評価しました。


一方、アメリカの主なメディアでは、プーチン大統領の対応について「想定外だ」という受け止めが出ています。
有力紙ニューヨーク・タイムズは30日の電子版で、「対抗措置を発表すれば、米ロ関係をさらに悪化させるところだったが、オバマ大統領の報復措置を無視することで、ロシアとの関係改善に意欲を示すトランプ氏がロシアとの距離を縮める余地を与えようとした」と分析しています。


アメリ国務省の当局者は30日、NHKの取材に対して、「プーチン氏の発言は承知しているが、これ以上コメントすることはない」と述べ、静観する立場を示しています。

アメリカのオバマ政権が、サイバー攻撃の報復措置として、アメリカに駐在しているロシア政府の当局者35人に国外退去を命じたことを受けて、ロシア大統領府は30日、当局者とその家族の帰国のため特別機を派遣することを明らかにしました。


国外退去の対象となったロシアの当局者は、年明けの1日中にアメリカから出国するよう求められていますが、年末年始で航空券の確保が困難なため、ロシア大統領府は政府高官などが使用する特別機の派遣を決めたものです。


ロシア外務省の報道官は、当局者の家族の子どもたちが学校の転校手続きもできずにアメリカを出国せざるをえないとしていて、ロシアとしては、自国民の保護をアピールすることにより、オバマ政権による措置への批判を高める狙いがあると見られます。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20161230#1483094475
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20161228#1482922183