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中国共産党は、24日閉会した党大会で、党の最高規則である党規約に、習近平国家主席の指導理念を名前を冠した形で盛り込み、25日、2期目の習近平指導部を発足させました。


これを受けて、26日開かれた記者会見で、共産党の幹部は、この5年の実績について、「歴史的な成果を得ることができたのは、習近平総書記が党の核心として、人民の領袖として、そして、軍隊の総帥としていてくれたからだ」などと述べ、かつて毛沢東に使われた「領袖」という呼び方で習主席をたたえました。


また、党規約に習主席の名前を冠した指導理念が盛り込まれたことについて、別の幹部は、「党の領袖の名前をつけて命名するのは、国際的な共産主義運動で広く行われるやり方だ」と述べて、習主席の権威を強調しました。


さらに、共産党の機関紙「人民日報」も26日の紙面で、1面いっぱいに習主席の顔写真を掲載して2期目の指導部の発足を伝えています。


5年前、1期目の指導部が発足した際の紙面では、1面に最高指導部の7人全員の顔写真を掲載していましたが、今回は習主席1人だけで、党を挙げて2期目を迎える習主席の権威を強化する動きが鮮明になっています。

中国の大学には、共産党の最高規則にあたる党規約に盛り込まれた習近平国家主席の指導理念について研究する組織が25日に設立され、習主席の権威を高める動きが進んでいます。


北京にある中国人民大学に設立されたのは、「習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想研究センター」と名付けられた組織で、25日、大学や政府系シンクタンクの専門家などが参加して設立を記念する式典が行われました。


習主席が共産党大会で打ち出し、名前を冠した形で党規約に盛り込まれることになった「習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想」という指導理念に関しては、具体的な内容がわかりづらく、権威づけのための政治スローガンにすぎないといった指摘も出ています。


このため、今後、専門家によって理論づけの研究を行ったうえで、国民の間に広く浸透させることで権威づけを一層進める狙いがあるものと見られます。


中国の習近平国家主席は、24日閉会した共産党大会で、「中国大陸と台湾はともに1つの中国に属する」という「1つの中国」の考え方を台湾が受け入れるよう呼びかけました。


これに対し、蔡英文総統は26日出席した行事で、中国との関係について、「かつてのような対抗路線をとることもないが、圧力に屈することもない」と述べ、「1つの中国」の考え方は受け入れられないとする従来の姿勢を改めて示しました。


そのうえで、「党大会が終わった今がまさに変わるチャンスだ。敵対や戦争への恐怖を永遠になくすためにも、双方のリーダーは知恵を絞って関係の打開策を見つけなければならない」として、「1つの中国」にこだわらず、関係改善に取り組むよう中国側に呼びかけました。