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貴乃花親方の狙いは現執行部を吹き飛ばし、自分が理事長の座に就くこと。現執行部にとって最も大きなダメージは先場所で優勝、40回の最多優勝記録を更新中の最強横綱白鵬のスキャンダルですからね」と、さる親方がこう続ける。


「最初で最後と言いながら臨んだ前回の理事長選は大差で八角理事長に敗れ、来年3月の次期理事長選も仮に立候補したところで完敗するのは火を見るより明らか。協会内の勢力図を一気に塗り替えるためには日馬富士の引退くらいでは、とてもじゃないが不可能という判断が働いたのではないか。要するに貴乃花親方は日馬富士の暴行事件をとっかかりにして、何とかして白鵬のスキャンダルまでもっていきたい。しかも、かなり大きな、執行部が吹き飛ぶくらいの醜聞が必要なのです」


 本来ならこの事件の加害者である日馬富士を徹底的に糾弾してしかるべきなのに、日馬富士が引退する以前から矛先は白鵬に向けられていたことになる。


貴乃花親方は日ごろから、前回の理事長選で貴乃花親方を支持した山響親方(47)らと国技館の一室に集まり、密談をしているといいます。広告代理店関係者からの裏金をフトコロに入れるなどして昨年1月、協会をクビになり、地位保全の裁判を起こして係争中の前顧問が山響部屋を訪れたという情報もある。彼らは普段から協会転覆を企てているフシがあった」とは別の親方だ。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20171130#1512038313


 私が本書で紹介するテクニックは、「何をすべきか」を明らかにするための具体的な戦略だ。この戦略の目標はシンプルだ。それは「平常心で思考できるようになるために、ネガティブな感情から自分を解放すること」。私はこのテクニックを、「フリー・ユア・マインド」と呼んでいる(「フリー・ユア・マインド」は『超、思考法』で紹介するさまざまな思考法の1つ。他の思考法については本書を参照)。

ステップ1:すべての「問題」を書き出す

ステップ2:「過去」と「未来」に分類する

ステップ3:問題の「性質」を判断する――「自分でコントロールできること」か「できないこと」か?

ステップ4:「行動」を決める

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20170903#1504435581


「信用」とは逆に、一切の裏付けや担保もなく相手を信じることを「信頼」と呼ぶのです。 裏付けがない、ということは、相手に裏切られるかもしれない、ということです。そうです。それでも信じる。それが信頼です。
 アドラーの提唱した共同体感覚は、「信頼」をベースにしています。自己信頼と他者信頼は共に、裏付けなく、裏切られる可能性があっても信じることから始まります。相手を疑っているうちは、信頼関係は築けません。無条件に信じるのです。そして、信頼関係もまたあなたから始めるのです。それが幸福になる道、共同体感覚を高める方法なのです。


 前回に続き「貴乃花の乱」について語ろう。日本相撲協会の諮問機関・横綱審議委員会は、日馬富士の暴行傷害事件について「まだ事実解明ができていない」ことを理由に結論を出さずに終了した。その翌日、日馬富士は横審の引退勧告を回避する形で自主的に引退を表明し、問題の幕が引かれることになった。


 一方で、横審の会見時間の多くは貴乃花親方に対する批判に使われた。その意味でこの会見は、日本相撲協会の上層部が、いかに被害者であるはずの貴乃花サイドを敵視しているかがわかるイベントだった。一連の騒動で結局残ったのは「貴乃花問題」というのが現状だ。


 日馬富士事件をめぐる日本相撲協会の在り方について、メディアの報道や議論がいまひとつよくわからない最大の理由は、タブーに触れることができないからだ。ここが相撲記者にとっても周囲の評論家にとっても難しいところだが、結果としてどの報道も歯切れが悪くなっている。


 貴乃花親方は相撲界を「ガチンコ」に変えたいと考えている。彼が今回問題にしたかったのは、暴力もさることながら、一部の力士が集まって、馴れ合いと疑われてしまうような状況を「なくしたい」という問題提起だった。しかし、貴乃花相撲協会の対立がこれだけ大きくなってしまうと、「そうありたいと思う改革」を行うのはもう不可能だろう。一般的には――。


「一般的には?」そう。土俵際に追い込まれても、そこから逆転する技術がビジネスの世界には広まっている。「ハーバード流交渉術」である。

 ハーバード流交渉術では、問題の取り上げ方に目をつけるべきだと教えている。


 もし貴乃花親方が「ガチンコではない相撲が行われることがないようにしましょう」と正面からガチンコ議論を持ちかけても、角界からは「八百長は存在しないから議論ができない」といなされてしまう。たとえ相撲協会が問題を抱えていたとしても、こうした問題の取り上げ方では交渉は始まらない。


 今回は、大企業で若手役員クラスから「他企業で検査不正が相次いでいます。わが社でも不正を徹底的になくしましょう」と強い声が上がったようなものだ。しかし上層部にとっては「存在しない不正」は議論ができないわけだ。


「そこに触れたくない」という上層部の気持ちを汲み取ることも重要だ。これはたとえ話で考えるとよくわかる。仮に、政界で次世代を担う若手政治家から「スキャンダル報道が出ると選挙に影響します。閣僚と閣僚候補について不倫がないかどうか、定期的に調査しましょう」と提案があったとする。それに対して政党の幹事長だったら、自分が不倫などやっていなかったとしても、他の大物政治家を慮って、「そんなことやる必要はない」と反対するはずだ。


 あることを議論すると問題が起きる可能性がある。自分にとって不利益になるから、相手が反対する。だから交渉は頓挫する――。これが今、貴乃花が直面している問題である。

 そこで「ハーバード流交渉術」である。この技術のポイントは、自分が得たいものと相手が話し合いに応じるものをうまく見極めるということにある。


 実例を挙げよう。イスラエルとエジプトが中東戦争を行っていた当時、イスラエルシナイ半島を占領したことがある。第三次中東戦争である。イスラエルと隣接するエジプト領のシナイ半島は、イスラエルの安全にとって脅威だった。ここからエジプトに侵攻されると、イスラエルはひとたまりもないからだ。


 しかしエジプト政府は、ここでハーバード流交渉術を用いてイスラエルと対話した。結果として、占領されたシナイ半島はエジプトに返還されることになる。


 ポイントは、双方が望む利益は何かを発見したことだ。イスラエルは領土が欲しかったわけではなく、安全が欲しかった。エジプトはシナイ半島という領土を取り返したかった。だからエジプトは、シナイ半島の非武装化を提案し、イスラエルとの間に単独講和条約を締結した。


 イスラエルはエジプトから攻められないという利益を得て、エジプトは失った領土をイスラエルから取り返すという利益を得た。双方の利害が一致するポイントを見つけて、そこにフォーカスして交渉するというのがハーバード流交渉術だ。

 では貴乃花問題はどうなのか。ここで解決のポイントになるのは、「抵抗勢力」と呼ばれる人たちも、八百長が行われることを容認しているわけではないという点だ。理事長や理事たちも、横審のトップである大手新聞の論説委員も、評議員会トップの華道家元も、その点に触れたくないだけで、もしどこかに「ガチンコでない状況」があるとすれば、それはいいことだとは思っていない。


 もしも「ハーバード流貴乃花親方」が存在すれば、そこに触れない解決方法を志向することになる。双方が議論を始めることに合意できる論点を探すのだ。


 具体例を挙げてみよう。この問題を「アスリートとして適正な試合のインターバル問題を改革したい」という名目で取り上げたらどうなるか。

 この問題を取り上げることが合意できたとする。ここで注意すべき点は、「毎日ガチンコで行くと体がもたないから、力士間で星のやり取りが生まれる」といった話は「絶対に取り上げない」という暗黙の前提を置くことだ。これがハーバード流交渉術である。あくまで「適正なインターバルの観点から勝負の間隔を見直していこう」と話し合いを持ちかけるのだ。


 すると1つの着地点として「十五番はやめて幕内と十両の取り組みも幕下以下と同じ七番勝負にしよう」という案が出るかもしれない。

 さて、このような改革を行うと不思議なことが起きる。「ガチンコ」になるのだ。相撲で「7敗まではできる」と思うと、こっそり星の貸し借りが行われるような土壌が生まれる可能性がある。「2敗しかできない」となったら、貸し借りの星の重さが全然違ってくる。これが大相撲におけるハーバード流交渉術の神髄である。


「賢者は戦う前に勝つ。愚者は戦って勝とうとする」

 そう記したのは、中国・三国時代の偉大な政治家にして軍師、さらには学者でもあった諸葛亮だ。陳腐な決まり文句のように聞こえるかもしれないが、きわめて本質的な真理を突いた言葉である。賢者は、展開しうるあらゆるゲームを把握し、みずからの有利となるように戦略的環境を操り、そのうえで最終的な勝利を確信して戦いに臨む。愚者はそれとは対照的に、目の前のゲームにただ突っ込んでいく。勝敗は自分のコントロール下になく、ツキと運によって決まってしまう。

ゲームチェンジの「アート(技術)」習得へつなげていきたい。ゲームそのものを変える腕があれば、自分以外の人には見えない戦略的機会を認識し、確保し、絶大な競争優位を手にしていくことができるのだ。


「サイエンス」、すなわち体系的な理論としてのゲーム理論は、かつては応用数学の中のかなり目立たない一分野にすぎなかった。しかしここ40年ほどのあいだで大きく台頭し、いまや社会科学における重要な進歩の数々を後押ししている。学問の世界でも、経済、政治科学、ビジネス戦略といった多彩な分野で、ゲーム理論が主軸的な役割を果たすものとして教えられている。その他にも、法律、企業財務、管理会計、社会貢献事業、さらには生物学や疫学に至るまで、さまざまな領域にかかわっている。

【新訳】GMとともに | アルフレッド P.スローン,Jr.有賀 裕子 訳 | 書籍 | ダイヤモンド社


 理事会後に番組の取材を受けていた男性に貴乃花から電話があり、10分ほどの会話があったという。男性は「親方もかなり興奮されていました」と言い、親方は「理事会は誰か1人の人が主導で、自分の意見を聞き入れてもらえない」「たくさんの、知らない人もいて、しゃべる機会も与えてもらえない」と話していたという。

 男性によると、貴乃花親方は横綱日馬富士の引退については「日馬富士は引退する必要はなかった」とし「何かの陰謀で辞めざるを得なかった。圧力があったのでは」という旨のことを話したという。また「日馬富士を処分するなら、自分の処分も覚悟していた」というが「何の処分も言い渡されることはなかった」という。