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アメリカのABCテレビが投票を終えた有権者を対象に行った出口調査の結果、「トランプ大統領の仕事ぶりを支持しない」と答えた人は現時点で55%にのぼり、「支持する」とした44%を10ポイント以上、上回っていることがわかりました。

またアメリカ経済が好調だとされながらも、56%の人が「国は間違った方向に向かっている」と回答し、「正しい方向に向かっている」と答えた41%を大きく上回りました。

さらに53%の人が「議会下院では民主党過半数を獲得してほしい」と答え、「共和党過半数を維持してほしい」とした43%を上回り、出口調査の結果ではトランプ大統領政権運営に厳しい評価が下されています。

また77%の人が「政治が二極化している」と答え、国の分断が深刻化していることがうかがえます。

現段階で投票した人を性別でみると、52%が女性で男性を上回っています。

また人種別でみると、白人ではない人が28%で、これまで最も高かった4年前の中間選挙の25%を3ポイント上回り、過去最高となっています。

声明は、今回の選挙ではトランプ大統領みずから各地を遊説して、およそ50回の演説を行ってきたとしたうえで、「トランプ大統領アメリカ国民に対して示した選択は、今後も繁栄と安全の道を歩み続けるか、それともその逆に進むかだ。大統領とファーストレディーホワイトハウスで家族や友人と開票の結果が出るのを楽しみにしている」としています。

アメリカ議会の中間選挙について、NBCテレビとFOXテレビは、野党・民主党が下院で過半数議席を獲得することが確実となり、多数派を奪還する見通しになったと伝えました。

民主党の下院トップ、ペロシ院内総務は6日、記者会見で民主党が下院を奪還する見通しとなったことを受けて、「あすはアメリカにとって新しい日となる。分断はもうたくさんだ。国民は平和的で前向きな結果を求めており、与党・共和党とも協力して国民に納得のいく議会をつくっていく。この選挙を通じて国民は国のために結束すべきだというビジョンを取り戻した」と述べました。

https://d1021.hatenadiary.jp/entry/2018/11/04/200120トランプ大統領が分断したのではなく、分断された弱者がトランプを支持しているって構図だと思うのですが・・・)

トランプ大統領は今回の中間選挙の結果について、FOXテレビに出演したコメンテーターの発言とする内容を引用する形で、みずからのツイッターに投稿しました。

この中では「中間選挙で与党が上院の議席を増やした回数は、過去105年間にたった5回しかない。トランプ大統領はすばらしい選挙運動を展開し、共和党にとって彼が大統領であることは幸運だ。これは魔法使いのトランプ大統領が導いた勝利だ。すべてのメディアが彼を攻撃したのにもかかわらず、このすばらしい勝利を導いた」などと引用し、みずからの支持者にアピールしました。

また別のツイッターでは「上院で共和党過半数を維持したことに民主党はどう対応するのだろうか。今回勝利した共和党の候補者は、大統領の応援によって勝ったので、恩義を感じている。党内での大統領の立場は強まった」などと紹介しており、中間選挙の成果を強調したい狙いとみられます。

トランプ大統領としては予算案や法案の成立が難しくなり、議会との調整を余儀なくされます。

メキシコ国境の壁の建設や、オバマ前政権が導入した医療保険制度、いわゆるオバマケアの撤廃といった公約の実現が一層難しくなり、トランプ大統領にとって痛手となります。

ただ、トランプ大統領は10月、アメリカのメディアのインタビューで「私は候補者を助けているだけで選挙結果は、トランプ政権への人気投票ではない。仮に共和党が下院で敗北したとしても、自分のせいではない」と述べ、中間選挙の勝敗の責任は自分にはないという考えを示しています。

今後、議会との調整が行き詰まれば、外交や通商政策で強硬な姿勢に出てみずからの指導力をアピールしようとするとの見方もあります。

さらに2020年の大統領選挙を見据え、これまで以上に国内の支持基盤を意識して、アメリカ第一主義を一層鮮明にした政権運営をする可能性もあります。

一方、捜査が大詰めを迎えているとも伝えられている「ロシア疑惑」をめぐってはこれまでは上下両院で多数派を占める共和党が野党・民主党が求めるさまざまな調査の要求を突き返していましたが、今後はトランプ大統領の側近の公聴会への召喚が可能となり、トランプ大統領にとって不利な情報が明らかになる可能性もあります。

また、議会下院には「弾劾の訴追」を行う権限があるため、トランプ大統領の弾劾に向けた手続きが進む可能性もあります。

ただ、大統領を罷免するには上院の3分の2以上の賛成が必要なため、実際に罷免に至る可能性は低いとみられます。

一方、人事案を承認する権限を持つ上院で多数派を維持したことで、トランプ大統領としてはこれからの2年間で、連邦最高裁判所にさらに保守派の判事を指名するなどしてキリスト教福音派など、みずからの支持層にアピールする可能性もあります。

アメリカの東部から中西部にひろがる、ラストベルトと呼ばれるペンシルベニア州オハイオ州など5つの州のうち、上院は接戦州のインディアナ州共和党の候補が当選を確実にした一方で、残りの4つの州では民主党の現職が当選確実となり議席を維持しました。

一方、下院では民主党ペンシルベニア州で前回選挙の5議席から9議席に躍進したほか、ミシガン州でも少なくとも1議席上積みすることが確実となっています。

この背景にはトランプ大統領保護主義的な貿易政策による悪影響や好調な経済の恩恵を受けられていないことへ白人労働者などの不満もあるとみられています。

下院で民主党議席を奪還した地域は都市部の郊外で、こうした地域に住み2年前にトランプ氏に票を投じた人々の間で、今回はトランプ政権への反発が広がっていたこともうかがえます。