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海上保安庁によりますと、ことし日本の沿岸で朝鮮半島からと見られる木造船の漂流や漂着が確認されたのは11月末の時点で169件。去年1年間の104件を65件上回り過去最多となっています。

中でも北海道は去年は6件だったのが、ことしは66件と11倍に急増しています。海上保安庁イカ漁の最盛期の夏以降、北日本日本海側にも台風の接近が相次いだことが要因のひとつと指摘しています。

しかし、取材を進めると、これ以外にも要因があることがわかってきました。

能登半島沖の日本のEEZ排他的経済水域にある好漁場「大和堆」ではここ数年、北朝鮮の漁船による違法操業が相次ぐようになりました。一方で、ことしは状況に変化が見られています。「大和堆」より、はるか北の海域でも違法操業が確認されたのです。

日本海スルメイカ漁は能登半島沖と北海道北部沖の間で行われています。有馬研究職員は「ことしは北海道沖の日本海イカの漁場が形成され、日本の漁船も多く集まった」と指摘しています。イカが記録的な不漁となる中、日本の船を追うように操業の範囲を広げたのではないかと分析しています。

北朝鮮の経済に詳しい環日本海経済研究所の三村光弘主任研究員は「北朝鮮では国内経済や食料事情が改善し、貴重なたんぱく源としてイカの需要が高まっている。国も水産に力を入れていて漁業者がイカの群れを追って北海道沖にまで来るようになったと推測される」と話しています。

去年、全国36の市町村で104件確認され、NHKがこれらの市町村などに取材した結果、船の撤去や処分にかかった費用は1年間で少なくとも3700万円余りに上ることが分かりました。この費用は、去年12月から都道府県を通じて、国が補助金特別交付税で全額負担しています。

しかし、北海道ではことし木造船の漂着の急増で費用が不足するおそれが出ています。道は今年度内は船を保管するだけにとどめ、処分するのは来年度の補助金でまかなってほしいと理解を求めています。

北海道南部の木古内町では先月、木造船1隻が漂着しました。撤去と処分には数百万円かかる見通しですが、今回は海岸にロープで固定して置いたままにし、来年度、処分することを決めました。

さらに日本側の費用負担が船の撤去や処分だけにとどまらないことも明らかになりました。

去年11月、北海道松前町沖の無人島に北朝鮮の木造船が漂着しているのが見つかり、10人が上陸して、家電製品などが盗まれました。

この時、乗組員の1人が胃潰瘍と診断され、道内2つの病院で治療を受けました。この医療費が631万円に上ることが、NHKが第1管区海上保安本部に行った情報公開請求でわかりました。

関係者によりますと、この費用は日本側が立て替えたままで、弁済のめどがたっていません。乗組員が5日間入院した函館市の病院にも話を聞くことができました。

かかった費用は約100万円。1泊9万円の救急救命病棟への入院費で70万円、CT画像検査などで20万円、注射や点滴などで10万円ほどかかったということです。病室の前に、海上保安官や警察官が常に立って、ものものしい雰囲気だったと振り返っていました。

日本海経済研究所の三村光弘主任研究員は、木造船の漂着に伴う損害を日本側が負担している状況について「北朝鮮と国交がなく負担を求める実質的なすべが存在しない。国の財政が厳しさを増す中、北朝鮮の船が入ってこないよう海上保安庁水産庁の人員・船舶を増やし、警戒・監視活動を強化することについて、国民的な議論が求められている」と話していました。

6日から3日間の日程で中国を訪問している北朝鮮のリ・ヨンホ外相は、副首相級の国務委員を兼ねる王毅外相と7日、北京で会談しました。

中国外務省によりますと、王外相は会談で朝鮮半島の非核化などをめぐり北朝鮮との協力を進める姿勢を示したうえで、「北朝鮮アメリカが対話を継続し、互いの懸念をバランスよく解決することを望む」と述べました。

これに対してリ外相は「朝鮮半島の非核化を実現し平和と安定を守るために力を尽くす立場に変化はなく、アメリカと必要な信頼を築き歩み寄れるよう望む」と述べました。

朝鮮半島情勢をめぐっては、年明け後の1月か2月にも2回目の米朝首脳会談が開催される可能性があるほか、キム・ジョンウン金正恩朝鮮労働党委員長のソウル訪問に向けても調整が続いていて、会談では今後の非核化の進め方などについて意見を交わし、両国の連携を確認したものとみられます。

また、来年、中朝の国交樹立から70年の節目となることを記念した行事を開催するなど両国の関係強化を進めることでも一致し、習主席の就任以来、初めてとなる北朝鮮訪問について協議を行った可能性があります。

https://d1021.hatenadiary.jp/entry/2018/12/06/200220北朝鮮米朝首脳会談後もミサイル基地拡張か 米専門家チーム)