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シンガポールの運輸安全調査の担当部局は、アメリカ海軍のイージス艦ジョン・マケイン」が、去年8月、シンガポール付近のマラッカ海峡でタンカーと衝突し乗組員10人が死亡した事故の原因についてまとめ、8日、調査報告書を発表しました。


それによりますと、事故直前、イージス艦の乗組員が自分が担当していたかじのシステムに不具合があると勘違いし、急きょ、システムを切り替えてかじを左に切るなどの動作確認を行ったということです。


しかし、この時、かじを元に戻さなかったうえ、船を減速させようとした際に右側のエンジンの出力を下げなかったことから、さらに左に旋回することになり、後ろを航行していたタンカーの前を横切ろうとしたということです。


タンカーは、イージス艦の方向転換に気づきましたが、ぶつかることはないと考え、減速したもののそのまま直進し、およそ3分後に衝突したということです。


報告書は「事故の原因はイージス艦の急な方向転換にあった。乗組員は十分な訓練を受けておらず、かじのシステムに必要な知識が欠けていた」と指摘しています。