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店内に足を踏み入れると、まず店内調理品を展開する「ホットシェフ」コーナーが目に入る。セイコーマートの多くの店舗では、併設の厨房でカツ丼や豚丼、カツカレー、クロワッサン、おにぎりなどを調理し、できたてを販売している。米は厨房で炊き、クロワッサンも厨房のオーブンで焼いているという。これほどの規模で店内調理を行うコンビニチェーンは、ほかにはないだろう。


ホットシェフ以外の売り場構成は、ほかのコンビニとあまり変わりがない。大きく異なるのは品ぞろえだ。セイコーマートでは、地盤である北海道産の食材を使用した食品を多く取りそろえている。店内では、「北海道」と書かれた商品がいたるところに陳列されていた。

いくつか実際に商品を食べてみたが、どれもおいしく、ほかのコンビニでは味わえないものばかりだった。ホットシェフのおにぎりは店舗併設の厨房で炊いたご飯を使用していることもあり、一般的なコンビニのおにぎりと比べて鮮度が高い。北海道産の生乳を使用したアイスは圧倒的な濃厚さで、こちらもおいしかった。


付加価値の高い商品は、価格が高いのが普通だ。だが、セイコーマートはそこも違う。ホットシェフの「大きなおにぎり 和風ツナマヨ」は190円、PBブランドの「北海道とよとみ生乳95%ヨーグルト(80g×3パック)」は150円。いずれも筆者の感覚では割安に思える。


なぜ「高付加価値・低価格」を実現できているのか。その理由は、原材料の調達や製品の製造、物流、販売といった一連の商流の大部分を自社グループで担っていることにある。中間コストを徹底的に削減しているのだ。


セコマは食材や原材料を国内の農家や漁港から直接調達しているほか、ワインやバナナ、パスタソース、雑貨といった商材も、商社を介さずに海外から直接輸入している。バイヤーが現地におもむき、その目で品質を確かめて買い付けを行う。