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トランプ大統領は1日、ホワイトハウス北朝鮮のキム・ヨンチョル朝鮮労働党副委員長と面会し、キム・ジョンウン委員長からの書簡を受け取ったあと、記者団に対し、史上初となる米朝首脳会談を当初の予定どおり、今月12日にシンガポールで開催すると明らかにしました。


そのうえで、トランプ大統領は「キム委員長は非核化に取り組む決意だと思う。首脳会談はお互いを知る機会でプロセスの始まりになる。最終的には成功するだろう」と述べ、非核化の実現に向けて強い意欲を示しました。


ただ、「会談で何かに署名するようなことはないだろう」とも述べて、12日の首脳会談で合意文書の署名には至らない可能性を示唆し、首脳会談は1回にとどまらず、複数回にわたることもあり得るという考えを示しました。


また、トランプ大統領は、キム副委員長とは制裁や朝鮮戦争終結をめぐって意見を交わしたと明らかにし、首脳会談でも戦争終結が議題になる可能性があると指摘しました。


そして、「われわれは仲よくなりつつあるので、もう最大限の圧力ということばは使いたくない。対話が破綻するまで新たな制裁はかけない。北朝鮮が非核化に応じないかぎり、制裁は解除しないが、解除できる日が来ることを楽しみにしている」と述べました。


さらにトランプ大統領は、キム委員長が権力の座にとどまったままでも北朝鮮の変革は可能だとしたうえで、「日本や韓国、中国が助けてくれるだろう。アメリカは多くのカネは使わない」と述べ、将来的には北朝鮮の発展のために、日本や韓国などが支援することになるという考えを示しました。


トランプ大統領は先月、北朝鮮側と非核化をめぐる立場の隔たりが埋まらない中、いったん米朝首脳会談を中止すると表明しましたが、その後、北朝鮮の姿勢の変化を評価して、予定どおり会談を行うことに意欲を示していました。


そして、ニューヨークでポンペイ国務長官北朝鮮のキム副委員長が2日間にわたって会談するなど両国の間で事前協議が続けられてきました。トランプ大統領としては、米朝首脳会談を開く環境が整ったと判断し、開催を決断したとみられます。


米朝首脳会談では、北朝鮮の非核化に道筋をつけることができるのかどうかが最大の焦点となります。

トランプ大統領は、ホワイトハウスの大統領執務室で、およそ1時間20分にわたり北朝鮮のキム・ヨンチョル朝鮮労働党副委員長と面会しました。


そのあと、2人は外に出てポンペイ国務長官も交えて記念写真を撮影し、握手を交わしていました。


トランプ大統領キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長の書簡を手渡したキム・ヨンチョル副委員長は、2010年に相次いで起きた韓国の哨戒艦沈没事件やヨンピョン島砲撃に深く関わったとされ、制裁の対象となっていますが、今回はホワイトハウスで異例の厚遇を受けました。


ホワイトハウスでは、車で到着したキム副委員長をまず、ケリー大統領首席補佐官や、CIA=中央情報局で北朝鮮に関する情報分析に当たっている「朝鮮ミッションセンター」を率いるアンドリュー・キム氏が出迎えました。


このあとキム副委員長は、大統領執務室でトランプ大統領と面会して、直接、書簡を手渡し、ポンペイ国務長官も同席しました。


面会はおよそ1時間20分にわたり、キム副委員長が書簡について説明したほか、米朝首脳会談に向けて意見を交わしたということです。


北朝鮮の指導部レベルの高官がホワイトハウスアメリカの大統領と面会するのは18年ぶりです。


面会の様子はメディアに公開されませんでしたが、終了後、トランプ大統領はキム副委員長と一緒に執務室から出て、報道陣の前で談笑したり、握手を交わしたりしたほか、ポンペイ国務長官も交えて記念撮影を行い、大統領みずからキム副委員長を見送りました。


一方で、北朝鮮に対し強硬な発言をして、北朝鮮から非難されたペンス副大統領やボルトン大統領補佐官の姿は見られず、トランプ大統領北朝鮮に配慮して同席させなかった可能性もあります。


こうした背景には、米朝首脳会談の実現に向けて北朝鮮を刺激することは避け、関係を構築しようというトランプ大統領の強い意欲がうかがえます。これに対し、CNNテレビなどアメリカメディアの間からは、「北朝鮮のスパイ機関の元トップ」である制裁対象者を大統領執務室に入れるのは適切でないという批判も出ています。


米朝首脳会談の舞台となるシンガポールでは、「アジア安全保障会議」が開かれていて、アメリカのマティス国防長官は「朝鮮半島の完全な非核化が目標である」と強調した。


会議にはアジア太平洋地域の国防相らが集まり、北朝鮮問題への対応が焦点の一つになっている。演説を行ったマティス国防長官は完全な非核化の必要性を訴えた。


マティス国防長官「朝鮮半島の完全かつ検証可能で不可逆的な非核化が我々の目標だ」


ただ、非核化の具体的な道筋については言及を控えた。また、「朝鮮半島での強固な同盟とパートナーシップが重要である」と述べ、北朝鮮問題の解決に向け、国際社会の協力を呼びかけた。


アメリカのマティス国防長官は、シンガポールで開かれている「アジア安全保障会議」で演説し、この中でトランプ大統領が開催を決めた史上初の米朝首脳会談について、「われわれの目的は完全かつ検証可能で不可逆的な朝鮮半島の非核化だ」と述べ、北朝鮮に対し非核化の実現を求めていく方針を強調しました。


一方で、韓国に駐留しているアメリカ軍の撤退や縮小の可能性については、「アメリカ軍の規模をめぐる議論は北朝鮮との交渉とは別で、はっきりと区別されている」と述べたうえで、「首脳会談での議題にはならないし、そうすべきでない」として、今回の米朝首脳会談では議題にはならないという見通しを示しました。


またトランプ大統領が「最大限の圧力という言葉は使いたくない」と述べたことをめぐり、依然、軍事的な選択肢はテーブルの上にあるのか問われたのに対しては、「去年から言っているが、これは外交主導の取り組みだ。われわれすべての望みは外交にかかっている」と述べ、引き続き外交の取り組みを支えていく姿勢を示しました。


マティス国防長官は、シンガポールで開かれている「アジア安全保障会議」に出席し、インド太平洋地域の安全保障をテーマに演説しました。


この中でマティス長官は、中国が南シナ海で対艦ミサイルや地対空ミサイルを展開させるなど軍事拠点化を進めていると指摘したうえで、「脅迫や威圧を目的とした軍事的な用途に直結するものだ」と強く非難しました。


そのうえで、「アメリカは引き続き、建設的で、結果を重視する対中関係を目指す。できるときはいつでも協力し、必要なときには断固として対抗する」と述べて、中国をけん制しました。


アメリカはこのところ、中国が実効支配する島々の周辺に海軍の艦艇を派遣したほか、今月ハワイで行う多国間軍事演習への招待を取り消すなど、中国への対抗姿勢を鮮明にしています。


マティス長官は最後に、「同盟国、友好国とともに、アメリカはこの地域の安全保障と安定、経済発展に関与し続ける。トランプ大統領が述べたとおり、われわれは友好国に主権を放棄するよう求めたりはしない」と述べて、太平洋やインド洋の周辺国との関係を強化し、指導力を発揮したい考えを強調しました。

アメリカのマティス国防長官が演説で、中国が南シナ海で軍事拠点化を進めていると強く非難したことについて、中国の代表団長を務める中国軍のシンクタンク軍事科学院の何雷副院長は急きょ、記者会見を開いて強く反発しました。


この中で何副院長は「南シナ海の島々と周辺海域は、歴史的な根拠がある中国の神聖な領土であり、争いの余地はない」と述べて、南シナ海の大部分が歴史的に中国に属するとの考えを改めて強調しました。


そのうえで、「南シナ海の島々に軍が駐留し武器を展開することは、中国の主権と国際法の範囲内のことであり、他国があれこれ言うのは内政干渉で、議論に値しない」と述べて、軍事拠点化を正当化しました。


そして、「南シナ海を軍事化しているのは中国が軍事化していると叫んでいる国々のほうだ」としたうえで、「こうした国は、『航行の自由』を掲げて軍の艦艇で島々の近海や上空で偵察活動を行い、12海里内にまで入って武力を振りかざしており、中国の安全と安定を損ない、主権に挑戦している」と述べ、中国に対抗して「航行の自由作戦」を行うアメリカこそが軍事的な脅威になっているという立場を示しました。


また、マティス長官が台湾への武器輸出を続ける考えを示したことについて、何副院長は「台湾問題は中国の核心的利益であり、侵してはならないボトムラインだ」としたうえで、「中国政府と人民は、アメリカが台湾に武器を輸出することや、いかなる形での政府関係者の往来や米台関係の引き上げに断固として反対する」と述べ、アメリカを強くけん制しました。

アジア安全保障会議で、南シナ海の領有権をめぐって中国と争っているベトナムのリック国防相が演説し、「われわれは法の支配を重視し、ベトナム領内に外国が軍事拠点をつくることは許さない」と述べて、中国が進める南シナ海での軍事拠点化を容認しない姿勢を改めて強調しました。


そして、「すべての国、特に大国は、地域の平和と安定のために責任ある行動をとり、武力の行使や武力による脅迫は自粛しなければならない」と述べたうえで、紛争を防ぐため、ASEAN東南アジア諸国連合と中国が策定を目指している南シナ海における国際的なルール、「行動規範」の役割に期待を示しました。


アメリカのトランプ大統領北朝鮮キム・ジョンウン金正恩朝鮮労働党委員長との史上初となる米朝首脳会談を当初の予定どおり、今月12日に開催すると発表したことについて、中国外務省の華春瑩報道官は、2日、コメントを発表し、「朝鮮半島の問題を政治的に解決する正しい道において重要な一歩を踏み出したことをうれしく思う」と歓迎しました。


そのうえで、「北朝鮮アメリカが互いに歩み寄り、両国と国際社会が期待する結果の実現に努力して朝鮮半島の非核化と平和、繁栄の新たな時代のために積極的な貢献をするよう望む」として期待を示しました。