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トランプ大統領は2日、ツイッターで6月の米朝首脳会談の合意を受けてアメリカ兵の遺骨が北朝鮮から返還されたことを高く評価して、キム委員長から書簡を受け取ったことを示唆しました。


ホワイトハウスのサンダース報道官は2日の記者会見で、トランプ大統領が1日にキム委員長から書簡を受け取ったことを明らかにしました。


詳しい内容は明らかにしませんでしたが、米朝首脳会談での合意を前進させるための書簡だったと説明しました。またトランプ大統領も書簡への返事を北朝鮮側に送ったとしています。


北朝鮮をめぐっては、米朝首脳会談のあとも核やミサイルの開発を続けているという指摘が出て非核化に懐疑的な見方も出ていますが、首脳どうしが書簡をやり取りしていることを示すことで交渉が順調に進んでいることをアピールする狙いがあるとみられます。


一方、トランプ大統領は「近いうちにあなたに会うことを楽しみにしている」とツイッターに書き込んで、次の首脳会談に意欲を示しました。これについてサンダース報道官は「2回目の首脳会談の予定は決まっていない」と述べました。


ARFに出席するためにシンガポールを訪れている北朝鮮のリ・ヨンホ外相は、3日午後、ベトナムのミン外相と会談し、非核化を進める意思は確かだとアピールしたうえで「両国の関係を新しいレベルのものにしたい」と述べました。


「新しいレベル」は、核開発をめぐって国連安全保障理事会から科されている経済制裁が緩和されたうえでのベトナムとの貿易拡大などを指すものとみられます。


リ外相は、続いて、中国の王毅外相と会談し、制裁緩和を含めた見返りを得ながら段階的に非核化を進めることや、朝鮮戦争終戦宣言を出す必要性について話しあったとみられます。


もともと中国は、北朝鮮に対する制裁の緩和も検討すべきだという立場で、王外相は2日、北朝鮮アメリカに求めている終戦宣言に関しても「各国が再び戦火を交えたくないのなら、終戦宣言を発表できる」と述べ、前向きな姿勢を示しています。


このように北朝鮮はARFに参加する国々に対して経済制裁の緩和に向けた雰囲気を醸成することも視野に、非核化に取り組む姿勢を強調する外交を始めていて、シンガポールに到着したアメリカのポンペイ国務長官を意識した駆け引きを展開しそうです。


ポンペイオ長官のこの発言は、北朝鮮も出席するARF=ASEAN地域フォーラムなどに出席するためシンガポールに向かう機内で同行記者の質問に対して行われました。


ポンペイオ長官は、北朝鮮が依然として核物質の生産を続けているという認識を先月の議会証言で明らかにしたほか、アメリカの有力紙はICBM大陸間弾道ミサイルを新たに製造する兆候があると伝えるなど、米朝首脳会談のあとも北朝鮮が核・ミサイル開発を続けていることをうかがわせる情報が相次いでいます。


これについてポンペイオ長官は「キム委員長は、非核化の約束をした。彼らの行動はそれと一致せず、国連安全保障理事会の決議に違反している」と述べて批判しました。


そのうえで「われわれが求める目標を達成するためには、まだ多くのやるべきことがある」と述べ、北朝鮮の非核化に向けた具体的な措置が必要だという考えを改めて強調しました。


ポンペイオ長官はARFでもこうした考えを示すとみられ、北朝鮮側の反応が注目されるほか、米朝の外相会談が行われるかどうかについても関心が集まっています。