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シリアでは、ロシアが後ろ盾となっているアサド政権が、近く、反政府勢力の最後の主要な拠点となっている北西部のイドリブ県に総攻撃をかけるという見方が出ています。


すでに政権側は軍事作戦を強化していて、シリア内戦の情報を集めている「シリア人権監視団」によりますと、イドリブ県やその周辺では10日までの1週間に激しい空爆や砲撃が行われ、子どもや女性を含む市民26人が死亡したということです。


こうした中、シリアでの人道支援を担当する国連のムンチス地域人道調整官は11日、声明を出し、イドリブ県の南部と隣接するハマ県の北部で、すでに3万人以上が家を追われたと説明しました。


また、この1週間で、立て続けに4つの病院が攻撃を受けたことも明らかにし、医療施設への攻撃が市民をさらに追い込んでいると指摘しました。


そのうえで、ムンチス調整官は「軍事作戦がさらに激しくなれば、市民の命を危険にさらすだけでなく、支援物資を届ける人たちにも深刻な影響を与える」と懸念を示し、内戦に関わる各勢力に対し、市民を巻き込まないよう求めました。

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