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カシミール地方では先月、パキスタンイスラム過激派組織の自爆攻撃でインドの治安部隊40人が死亡したのをきっかけに、両国の軍事行動がエスカレートし、パキスタン軍がインド軍の戦闘機を撃墜してパイロットを拘束するなど緊張状態が続いています。

こうした中、パキスタン側は1日、このパイロットを解放し、両国の国境の町、ワガの検問所でインド側に身柄を引き渡しました。

パキスタンとしては、インド側が強く求めていたパイロットの引き渡しに早期に応じたことで、事態の収拾を図りたい思惑があるとみられます。

パイロットの解放を受けてインド空軍の幹部が記者会見で、「パイロットが戻ってきてうれしい」と述べたほか、モディ首相も、「お帰りなさい。国民はあなたの勇気を誇りに思う」とツイッターに投稿するなど歓迎しました。

一方でインド側は、パキスタン側が過激派組織への適切な対応をとらないかぎり対話には応じない方針で、反撃に向けて臨戦態勢をとるなどけん制する姿勢を崩していません。

カシミール地方では、両軍による砲撃などが断続的に続いていて、パイロットの解放が緊張の緩和につながるか不透明な情勢です。

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