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北朝鮮のチェ・ソニ外務次官は15日、外国のメディアなどを集めた会見で、「アメリカの要求にいかなる譲歩をするつもりもない」と述べ、非核化をめぐる交渉の中断を検討していると警告しました。

これについて、アメリカのポンペイ国務長官は15日、ワシントンで会見し、「非核化はキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長が首脳会談で約束したことだ。外務次官の会見を見たが、交渉を続ける可能性を残しており、アメリカも交渉したいと思っている」と述べ、北朝鮮に対して、交渉に応じるよう呼びかけました。

また、「北朝鮮は核やミサイルの実験を再開するのではないか」と記者から問われると、ポンペイオ長官は「キム委員長は実験を再開しないとトランプ大統領に、直接、何度も約束しているので、その約束を守ると思っている」と述べ、北朝鮮が緊張を高める行動に出ないようくぎを刺しました。

2回目の米朝首脳会談が物別れに終わったあとも、アメリカは非核化をめぐる交渉を再開したい考えを繰り返し示していますが、北朝鮮アメリカの対応に不満を見せており、今後の交渉の行方は不透明な情勢です。

北朝鮮の動きを衛星写真で分析しているアメリカの研究グループ「38ノース」は15日、ニョンビョン(寧辺)にある核施設について、稼働している兆候はみられないとの分析結果を明らかにしました。

それによりますと、今月12日に撮影された写真では、ウラン濃縮施設の周りで複数の車両の動きが確認されたものの、その目的はわからないとしています。

また、これまでの分析で指摘されていた冷却水を取り込むための川のしゅんせつ工事が続いていますが、施設の稼働を示す明確な兆候はみられないということです。

また、北朝鮮が去年5月に坑道などを爆破して、閉鎖したとする北東部のプンゲリ(豊渓里)の核実験場についても、今月7日に撮影された衛星写真からは、数台の車両が確認されるものの施設の再開に向けた動きはみられないとしています。

一方、これに先立ち、「38ノース」は13日に、北西部のトンチャンリ(東倉里)にあるミサイル発射場については、建物を復旧する作業が完了し、通常の運用が可能な状態が続いているとみられると発表しています。

北朝鮮は2回目の米朝首脳会談のあと、アメリカの対応に不満を見せ、非核化をめぐる交渉の中断を警告するなどしており、北朝鮮の核関連施設の状況に関心が集まっています。

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