https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

d1021.hatenadiary.jp

被告人の精神状態が刑法39条にいう心神喪失又は心神耗弱に該当するかどうかは法律判断であって専ら裁判所にゆだねられるべき問題であることはもとより、その前提となる生物学的、心理学的要素についても、上記法律判断との関係で究極的には裁判所の評価にゆだねられるべき問題であり、専門家の提出した鑑定書に裁判所は拘束されない(最決昭和58年9月13日)。しかしながら、生物学的要素である精神障害の有無及び程度並びにこれが心理学的要素に与えた影響の有無及び程度については、その診断が臨床精神医学の本分であることにかんがみれば、専門家たる精神科医の意見が鑑定等として証拠となっている場合には、鑑定人の公正さや能力に疑いが生じたり、鑑定の前提条件に問題があったりするなど、これを採用し得ない合理的な事情が認められるのでない限り、その意見を十分に尊重して認定すべきものである(最判平成20年4月25日)。

d1021.hatenadiary.jp

コラーゲンは肌に張りや弾力を与える働きをしている。だから、それを食品やサプリとして摂取すると、美肌効果があるはずだ。きわめて直感的で、わかりやすい理屈である。実際、コラーゲン鍋を食べた翌日は肌がぷるぷるだという女性たちの声は多い。

だが、コラーゲンはタンパク質の一種だ。いくら摂取しても、胃や腸で分解され、アミノ酸として吸収される。それらが体の各部位でタンパク質として再構成される際も、コラーゲンになるわけではない。摂取は無意味、つまり、ニセ科学である。専門家を含む多くの人が長年そう指摘してきた。私もその一人だ。

ところが近年、話はそう単純ではないらしいということがわかってきた。コラーゲンに特有のアミノ酸を含む化合物を摂取すると、体が「コラーゲンが壊れている」と勘違いし、その生成を促す。そんなメカニズムが働いている可能性を示唆する研究結果が報告されているのだ。

断っておくが、コラーゲンが美肌に効くという強いエビデンスは今も得られていない。商品の宣伝文句に使うべきではないだろう。ただ、コラーゲンを摂っても胃の中で分解されるから無意味だという説明は、やや乱暴に過ぎたということだ。

科学は間違う。だが、科学はすすんで自らの間違いを探し出し、修正しながら進歩する。そこが科学のもっとも優れた性質だ。逆に言えば、歩みを止めた時点で、科学的言説もまた一つの“物語”に堕してしまう。それが、私がコラーゲンから得た教訓だ。

結局のところ、まずはすべてを疑うことから始めるしかないのかもしれない。「疑いのあるところ、常に自由がある」というラテン語の格言がある。至言だと思う。あらゆることに疑いを抱けるというのは、頭と心が妙な“物語”に縛られていない証拠だ。