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韓国の情報機関、国家情報院は6日、国会の情報委員会で、北朝鮮が4日、日本海に向けて飛しょう体を発射したことについて非公開で報告しました。

出席した議員によりますと、国家情報院は今回の飛しょう体について、地上から地上を狙う地対地の兵器のようだとする一方、国連の制裁決議に違反する可能性のある弾道ミサイルだったかどうか確認するには時間がかかるとして、具体的には言及しなかったということです。

北朝鮮のねらいについて国家情報院は、北朝鮮の国営メディアの伝え方などを踏まえると、防御的な通常訓練で「挑発的なものではない」と説明しました。

そのうえで「対外的に圧力をかける性格はあるものの、非核化をめぐる協議を終わらせる意図はない」との見解を示しました。

これに先立ちアメリカのポンペイ国務長官は、短距離弾道ミサイルの可能性も排除できないという認識を示す一方、北朝鮮の非核化を目指して交渉を続けるトランプ政権の方針に変わりはないと強調しています。

安倍総理大臣は6日夜、総理大臣公邸で、トランプ大統領と電話でおよそ40分間にわたり会談しました。

両首脳は北朝鮮情勢の分析と今後の対応のすり合わせを行い、飛しょう体の分析を日米の専門家で協力して進めることを確認しました。

そして両首脳は、朝鮮半島の完全な非核化に向け、国連安保理決議の完全な履行が必要で、拉致・核・ミサイル問題を解決するために、日米、日米韓3か国で一層緊密に連携していくことで一致しました。

さらに安倍総理大臣が朝鮮半島の非核化は、ロシアのプーチン大統領、中国の習近平主席とも認識を共有している。朝鮮半島の非核化、地域の平和と安定のために積極的な役割を果たしていく」と述べたのに対し、トランプ大統領は歓迎する考えを示しました。

また両首脳は日米の新たな貿易交渉の加速を改めて確認したほか、アメリカと中国の貿易摩擦をめぐっても意見を交わしました。

このあと安倍総理大臣は記者団に「去年の米朝会談において朝鮮半島の完全な非核化で合意した。この米朝合意の速やかな実現を目指していくこと、そして今後とも米国と日本は、完全に一致して対応していくことで認識を1つにした」と述べました。

そのうえで拉致問題を解決をするために、私自身がキム委員長と条件を付けずに向き合わなければならないと考えている。あらゆるチャンスを逃さないという決意で、この問題の解決に当たっていく」と述べ、前提条件をつけずにキム委員長との日朝首脳会談の実現を目指す考えを強調しました。

トランプ大統領は日本時間の6日午後11時前、ツイッター「たった今、安倍総理大臣と会談し、北朝鮮や貿易の問題についてとてもよい話ができた」と投稿しました。

アメリカのホワイトハウスによりますと、トランプ大統領は6日、安倍総理大臣との電話会談で北朝鮮情勢について協議し、北朝鮮の最終的で完全に検証可能な非核化を実現するために日米が一致して対応していくことを確認したということです。

また、今月下旬にトランプ大統領国賓として日本を訪れることについても話し合ったとしています。

さらに貿易の問題についても幅広く意見を交わし、トランプ大統領アメリカの農家の立場を強調したとしていて、アメリカの農産物の輸入を増やすよう求めたものとみられます。

ニューヨークの国連本部ではNPTの会合が開かれていて、6日には核不拡散をテーマにした討議が行われました。

日本のウィーン国際機関代表部の北野充大使は今月4日に北朝鮮が飛しょう体を発射したことを踏まえて、北朝鮮の核開発とミサイル能力に変化は見られないと指摘したうえで「国際社会は北朝鮮の非核化をめぐる米朝交渉を支援する必要があり、それには制裁決議の完全な実施が重要だ」と述べました。

アメリカのウッド軍縮大使も米朝交渉で最大の成果を上げるために、すべての国が制裁決議の義務を完全に果たすよう呼びかける」と述べて、日米の代表が歩調を合わせて北朝鮮に対する制裁決議の着実な実施を訴えました。

一方、国連のデュジャリック報道官も定例の記者会見で、北朝鮮による飛しょう体の発射について「地域の緊張を高める行為だ」と批判し、国連としても北朝鮮に自制を促すとともに今後の動向を注視していく考えを示しました。

アメリカ政府で北朝鮮問題を担当するビーガン特別代表は日本を訪れ、7日午後、自民党本部で岸田政務調査会長と会談しました。

この中でビーガン特別代表は北朝鮮による飛しょう体の発射について、「アメリカとしては北朝鮮の焦りの表れだとみている」と述べたということです。

またビーガン特別代表は「先の2回目の米朝首脳会談で、北朝鮮側の要求は受け入れられないものだったので拒否した」と説明し、岸田氏は安易な妥協はするべきではないとして、アメリカの姿勢に賛同する考えを伝えました。

ビーガン特別代表は8日、外務省の金杉アジア大洋州局長と会談し、情報を共有するとともに、今後の対応を協議することにしています。

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