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トランプ政権はアメリカ軍へのイランからの脅威が差し迫っていると主張して中東に原子力空母や爆撃機を派遣し、これに強く反発するイランとの間で緊張状態が続いています。

こうしたなか国防総省は中東に展開するアメリカ軍を増派するかどうかの検討を進めてきましたが、トランプ大統領は24日、およそ1500人の兵士を追加で派遣することを決めたと明らかにしました。

ただトランプ大統領は今回の派遣について「比較的小規模で大半が防御的な要員だ」と強調するとともに、「イランがわれわれと戦いたがっているとは思わない」とも述べ、これ以上の緊張の高まりは望まない考えもにじませました。

国防総省によりますと、追加の要員は偵察機や迎撃ミサイルの運用にあたるということです。

一方、国防総省の高官は今月、サウジアラビアなどのタンカーが受けた妨害行為にイランの精鋭部隊、革命防衛隊が関わっていたとしたうえで、「これまでより複雑な脅威だ」と述べて、改めてイランの脅威を強調しました。

アメリカのポンペイ国務長官は24日、声明を出し、中東のサウジアラビアとUAE=アラブ首長国連邦、ヨルダンの3か国に対して、軍用機の部品や無人機など合わせておよそ81億ドル(日本円でおよそ8900億円)分の武器を売却すると発表しました。

ポンペイオ長官は声明で「今回の売却は、イランからの攻撃を抑止し、同盟国の防衛力を高めるためだ」と説明しています。

トランプ政権は、サウジアラビアのジャーナリストがトルコで殺害された事件で、サウジアラビアを擁護する姿勢を崩さず、議会で問題視する声が相次いでいました。

また、先月には、イエメンの内戦に介入するサウジアラビアへの軍事支援の停止を求めた議会の決議にトランプ大統領が拒否権を発動し、政権と議会の立場の違いが浮き彫りになっていました。

今回の売却は、緊急性が高いとして議会の承認を得ない異例の方法で行うとしていて、議会からはトランプ大統領がまた権威主義的な国に恩恵を与えることになり、がっかりだ」などと反発の声があがっています。

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