【国民の愛娘】女優 #芦田愛菜 は、努力することの大切さを知っているhttps://t.co/uGXvZOSAhH
— ライブドアニュース (@livedoornews) June 5, 2019
大人と対等に語れる14歳。インタビュー中も、聡明さ漂うコメントが飛び出す。幼い頃から両親に教えられてきた芦田家の「家訓」とは。 pic.twitter.com/1kPMxG2dCb
芦田愛菜の名を世間に広く知らしめたのは、2010年放送のドラマ『Mother』で演じた、実母から虐待される少女役だろう。並外れた演技力には誰もが驚いた。当時6歳だった。
翌年放送のドラマ『マルモのおきて』で、一躍お茶の間の人気者に。共演した鈴木 福と一緒に歌って踊った主題歌『マル・マル・モリ・モリ!』は大ヒットを記録し、その年の紅白歌合戦に出場するなど、社会現象となった。
子どもらしさを保ったまま大人顔負けの演技力を誇り、ハリウッドデビューまで果たした一流の女優。その一方で、女優業以外でも努力を怠らないその姿勢は簡単に真似できるものではない。
4月中旬。取材部屋に現れた芦田は、笑顔がとても可愛らしく、清楚で聡明、そして、謙虚な女の子だった。
過剰に評価を受け止めないところに、他者に振り回されない落ち着きを感じさせる。
「そんなことないです、落ち着きないですよ。どちらかというと、おっちょこちょいなほうだと思います。小学生の頃は、室内履きをはいたまま家に帰っちゃったこともあります(笑)」
そう本人は謙遜するが、今年に入ってからオンエアされた『SWITCHインタビュー 達人達』では糸井重里との対談で「挫折やくじけることは嫌いじゃない。うまくいかないことばかりだけど、ぶつかることで違う目標ができたり、新しい発見があったりする」と語っている。
「そんなことおっしゃっていただけると恥ずかしいです」
そもそも、大人と対等に語れる14歳は多くない。幼い頃から芸能界にいて大人と接する機会は同世代の子よりも多かったはず。それゆえ、自分を客観視できるようになったのだろうか。
「人と会話をしたりコミュニケーションを取ったりするのは、すごく好きです。人見知りは、小さい頃からしなかったみたいで、もとからの性格だと思います」
「年の離れた方だと緊張しますけど、お話をうかがうのは楽しいです。友だちもそうですけど、いろんな方の考え方を聞くのが好きで。学校でもクラスメイトに自分から話しかけるほうです」
6月7日公開の映画『海獣の子供』は、五十嵐大介の原作×STUDIO 4℃によるアニメーション制作という豪華な布陣。
ジュゴンに育てられた2人の少年「海」と「空」に出会った、14歳の少女・安海琉花(あづみ・るか)。3人の出会いをきっかけに自然界にはさまざまな現象が起こる。「海」と「空」が超常現象と関係することを知って利用しようとする者、守ろうとする者。さまざまな思惑が交錯する中、生命誕生の謎が解き明かされる……!?
芦田が演じるのは、自分と同い年の琉花。「心の中ではすごくいろんなことを思っていて感じているのに、それをうまく言葉にできない、自分に素直になれない女の子」だと紹介してくれた。
「モノローグがすごく多かったので、心の中でしゃべるシーンではいろんなことを感情豊かに雄弁に、でも実際に口に出して話すときは『誰かにわかってほしいのに、何と言っていいのかわからない』みたいなもどかしさが出るように工夫しました」
「同じ14歳として、琉花の気持ちに共感するところもたくさんあって。いろいろな出来事に直面して、どうしたらいいんだろうって悩んだり迷ったり……」
たとえば物語冒頭、夏休み1日目という楽しいはずの日に、琉花は部活の仲間と仲違いしてしまう。
「最近はないですけど、私も小学生の頃には友だちと『どうしてそんなことで』っていうような、なんでもないことでケンカすることもありました(笑)。だからこそ、今は『きちんと伝える』ということは大切だなって思います」
より共感できたのは「素直になれない」ところ。
「たとえば『悔しい』という感情が湧き上がっても、『今、悔しいんだ』と素直に認められなかったりとか。他人に対してというより、自分の気持ちに素直になれない瞬間は、私にもあります」
アフレコは、ひとりで行われた。渡辺(歩)監督が収録ブースへ一緒に入り、作品への思いや琉花の気持ちを説明してくれたという。
「『最初に感じたとおりにやってほしい』ということだったので、自由にやらせていただきました」
「『ここはもうちょっと、こうしたほうがよかったですか?』って私から提案させていただいたこともあって。そうすると監督が『いや、ここはこれでいいんだよ』とか『ここは確かに、こういうふうにしてみよう』とか。お話をしながら進められたので、琉花というキャラクターを作りやすかったです」
映画『怪盗グルー』シリーズの吹き替えや『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』などで声優の実績はある。
「声のお仕事は楽しいです。今回だと、琉花はどういう子なんだろう、どういう声なんだろう、どんなしゃべり方をするんだろう、とかいろいろ考えて。キャラクターをイチから作っていくところに参加できている気がするので」
「普段のお芝居だと、動作や細かい目線で表現できる部分もあるんですが、声のお芝居は声だけで表現しなきゃいけないところが難しくもあり、やりがいを感じる部分です」
今年3月までオンエアされていたNHK連続テレビ小説『まんぷく』では史上最年少でのナレーションを務めて話題になった。
「ナレーションは第三者的な位置なので、見ていらっしゃる方の立場に近いのかな、と。演じているみなさんのお芝居の雰囲気を壊さないように、少し遠くから見守るような形でできたらいいなと思いながらやっていました」
今回の作品を見ての感想は、素直な14歳らしいもの。
「原作コミックもそうなんですが、絵が繊細でキレイなんですよね。水の動きがすごくダイナミックで迫力があって、生きているような感じがして。本当に水の中にいるような、感覚に包まれましたね」
「ただ、スクリーンで動くキャラクターが自分の声で話しているのは、やっぱりちょっと不思議な気持ちになります(笑)」
幼い頃からスターになる人の中には、ともするとワガママになったり高飛車な態度になるタイプもいるのでは……という偏見も根強い。
しかし、目の前にいる芦田愛菜はテレビ越しに見る姿と何の変わりもない。インタビューの終わりに“芦田家家訓”を聞いてみた。
「家訓とかはないですけど(笑)。たとえば、すれ違った人に『おはようございます』、『こんにちは』ってあいさつをするとか、『ありがとうございます』ときちんとお礼を言うことは大切にしています」
「お仕事だから、ではなくて日常的に大切にしていることです。普通のことかもしれないけど……親に言われるからではなく、自分でも大切だなって思います」
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