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イランの原子力庁は17日、核合意に参加しているヨーロッパ各国が、制裁からイラン経済を守る措置をとらないかぎり、来月上旬以降にウラン濃縮のレベルを高めると表明しました。

「イランでは濃縮度20%程度のウランを必要としている」と述べて、これまで3%に制限されてきた濃縮度を大幅に上回ることを示唆していて、本格的な核開発につながるおそれがあります。

また、貯蔵量を増やしている低濃縮ウランについても、10日後の今月27日には核合意で定められた制限を超えるとしています。

イランは、アメリカの経済制裁により核合意で約束された経済的な利益が失われているとして反発を強めていて、今回の発表はフランスやドイツ、イギリスに対し圧力をかけた形です。

これらの国々は制裁を回避する形でイランと貿易を行う準備を進めていますが、アメリカが圧力の強化を続けるなか、核合意の維持に向けてイランを説得できるのか厳しい局面を迎えています。

アメリカのホワイトハウスのNSC=国家安全保障会議は17日、NHKの取材に対し「ひどい核合意によってイランのウラン濃縮能力を無傷の状態にしてしまったために濃縮計画が可能になっている」とする声明を出し、前のオバマ政権が主導して結んだイラン核合意を批判しました。

そのうえでトランプ大統領はイランによる核兵器の開発を決して許さないという考えを鮮明にしている。イランによる核の脅迫には国際的な圧力を強化して対抗しなければならない」として国際社会にイランに対して圧力をさらに強めるべきだと呼びかけています。

また、トランプ大統領ツイッター「イランがウランの貯蔵量の制限をやぶろうとしている」と投稿し、イラン側に責任があるとするアメリカの立場を国内外にアピールするねらいがあるとみられます。

アメリ国務省のオータガス報道官は17日の会見で、「残念だが、イランの発表に驚きはない。イランの行動パターンはアメリカが核合意から離脱する前も含め40年間変わっていない」と述べ、イランの対応を非難しました。

そのうえで「国際社会はイランによる核の脅迫に屈してはならない。アメリカはイランが核兵器を持たないよう要求し続けていく」と述べました。

フランスのマクロン大統領は17日、パリの大統領府で記者団に対して「イランの発表を残念に思う。イランはIAEA国際原子力機関の義務を順守してきた。その姿勢を継続し、忍耐強く責任のある行動を取ることを求める」と述べました。

そのうえで「いかなる緊張の高まりもよい方向に向かうことはなくイランにとっても国際社会にとっても助けにならない」と述べ、事態の打開に向けてドイツやイギリスと協力してイランの説得にあたる姿勢を強調しました。

ドイツのマース外相は、17日、EU外相会議が開かれたルクセンブルクで記者団に対し「イランが核合意で課せられた義務の一部を一方的に放棄することは受け入れられない」と述べ、懸念を示しました。

しかし「核合意に定められた低濃縮ウランの貯蔵量を超えた場合は、どう対応するのか」との記者の質問に対し、マース外相はIAEA国際原子力機関の報告を聞く必要がある」と述べるにとどまり、具体的な対抗策の言及は避けました。

イスラエルのネタニヤフ首相は17日、エルサレムで演説し、「イランが核合意に違反してウラン濃縮に踏み切った場合、国際社会は核合意の定めに従って直ちにイランへの経済制裁を再開すべきだ」と述べ、EU=ヨーロッパ連合を念頭にイラン政策を転換すべきだと訴えました。

そして「イスラエルはいかなる場合でもイランが核兵器保有することを許さない。アメリカや穏健なアラブ諸国と連帯し、最前線でイランの攻撃に対抗していく」と述べて、イランに対して引き続き、強い姿勢で臨む構えを示しました。

中東のホルムズ海峡付近のオマーン湾を航行していた2隻のタンカーが攻撃された事件ではアメリカが事件の証拠だと主張する映像を公開してイランが関与したと断定しています。

これについてイラン軍の制服組のトップ、バゲリ参謀長は18日、国営放送に対して「イランは、何者かが問題を起こさないかぎりホルムズ海峡の安全は保障するとしてきた。仮にイランが海峡を封鎖する場合は、発表を行ったうえで実行する」と述べて、今回の事件とイランは無関係だとする立場を強調しました。

そのうえで「事件は敵対する勢力による陰謀だろう」と述べて、何者かがイランをおとしめるために仕組んだものだと主張しました。

イラン軍の当局者が事件のあと、メディアの取材に応じるのは初めてで、アメリカの言い分が各国に広まることに対抗した形です。

中東のホルムズ海峡付近のオマーン湾を航行していた2隻のタンカーが攻撃を受けた事件では、アメリカがイランが関与したと断定しているのに対し、イランは全面的に否定しています。

こうした中、中東地域を管轄するアメリカ中央軍は17日、事件の様子を収めた新たな写真を公開しました。

公開された写真はいずれもカラーです。

アメリカ中央軍の説明によりますと、写真には事件があった13日にボートに乗ったイランの「革命防衛隊」が、不発だった爆弾を「コクカ・カレイジャス」の船体から取り外している様子や、革命防衛隊のボートを上空から見た様子が写っているとしています。

また、翌日14日に船体を撮影した写真も公開し、爆発によってできたとされる穴や、爆弾が取り外された場所に残された残留物が確認できるとしています。

アメリカ中央軍は声明で、「不発の爆弾を迅速に取り外すのには高い能力が必要だ」と指摘して、改めてイランの関与を強調しています。アメリカ軍はこれまで白黒の映像を公開していましたが、今回はより鮮明な写真を公開してイランの関与を国際社会に訴えた形です。

中東のホルムズ海峡付近のオマーン湾を航行していた2隻のタンカーが攻撃された事件について、アメリカはイランが関与したと断定し、これを全面的に否定するイランとの間で緊張が高まっています。

こうした中、アメリカのシャナハン国防長官代行は17日、声明を発表し、イランの脅威に対応し、アメリカ軍を守るためとして中東に新たに兵士およそ1000人を追加派遣することを明らかにしました。

声明でシャナハン長官代行は「アメリカはイランとの対立は求めていない」とする一方で、今月13日のタンカーへの攻撃について「この地域全体のアメリカ軍とその利益を脅かしている」として強く非難しています。

今月13日のタンカー攻撃事件のあと、軍の増派を発表するのは初めてで、イランを強くけん制するねらいがあるとみられます。

トランプ政権は、これまでイランの脅威を理由に原子力空母や爆撃機などの部隊を中東地域に派遣していて、先月にも中東におよそ1500人の兵士を追加で派遣することを決めています。

アメリカのシャナハン国防長官代行は、今月2隻のタンカーが攻撃された事件を受け、イランとの緊張が高まる中、17日に声明を発表し、中東に新たに兵士およそ1000人を追加派遣することを明らかにしました。

シャナハン長官代行は声明でアメリカはイランとの衝突は求めていない」として、増派はアメリカ軍の防衛が目的だと強調する一方、「脅威に応じて部隊の規模を調整する」としてイランの対応によっては、さらなる増派に踏み切る可能性も示唆しました。

タンカー攻撃事件のあと、軍の増派が発表されるのは、これが初めてですが、アメリカのトランプ政権は、先月上旬以降、イランの脅威を理由に原子力空母「エイブラハム・リンカーン」や爆撃機、それに迎撃ミサイルの部隊を中東に展開させているほか、先月下旬にはおよそ1500人の兵士を追加で派遣することを決めています。

一方、イランは17日、アメリカが離脱した核合意について約束が守られていないとして、来月以降、ウラン濃縮のレベルを高めると表明しました。核合意の制限を順守しないことを表明し、本格的な核開発につながるおそれがあるもので、中東の緊張が今後、一層高まることが懸念されます。

アメリカのトランプ政権が、中東に新たに兵士1000人を追加派遣することを明らかにしたことについて、ロシア外務省のリャプコフ次官は「われわれは深刻に懸念している。アメリカは政治的、経済的、そして軍事的にイランに圧力をかけ続けており十分に挑発的な行為だ。意図的に戦争を誘発しようとしているとしか思えない」と述べて批判しました。

これは中国の王毅外相が、北京を訪れているシリアのムアレム外相と会談したあとの記者会見で述べました。

王毅外相はイラン情勢について「核合意は問題解決の唯一の道だ」と指摘したうえで「各国は理性を保ち、自制して地域の緊張を高める行動をとらないようにし、パンドラの箱を開けないよう呼びかける」と述べ、アメリカとイランの双方に自制を求めました。

そのうえでアメリカに対しては「圧力を極限まで高めるやり方を変えるべきだ」とする一方、イランに対しては「慎重に行動し、核合意を軽々に放棄しないよう希望する」と述べ、核合意を守るよう求めました。

また王毅外相は「中国は関係各国とともに核合意の全面的な履行に向けて努力すると同時に、中国みずからの権益も断固守る」と述べて、原油の輸入などの面でアメリカの制裁とは一線を画していく姿勢を改めて示しました。

また記者会見でシリアのムアレム外相はアメリカの手段は経済テロだ」などと述べ、中国とともにアメリカに対抗したいという考えを示しました。

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