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EU各国は、ことし秋に任期満了となるEUの主要ポストの後任について1か月余りにわたって話し合いを続けてきました。

このうち「EUの内閣」にあたる「ヨーロッパ委員会」の次の委員長を巡っては各国の意見が激しく対立し、さまざまな候補の名前が上がっては一部の国の反対によって立ち消え、協議は難航を極めました。

2日、ベルギーのブリュッセルで開かれた臨時の首脳会議で、各国は夜を徹した議論の結果、ドイツの国防相のフォンデアライエン氏(60)を指名することで、ようやく合意しました。

就任すれば、このポストで初めての女性となります。

また、ヨーロッパ中央銀行のドラギ総裁の後任には、フランス出身でIMF国際通貨基金のラガルド専務理事が指名されました。

EUの主要ポストのうち2つに女性が指名されたことについて、EUのトゥスク大統領は「完璧な男女のバランスだ。ヨーロッパには女性が重要だ」と述べて、合意の成果を強調しました。

このほか首脳会議では、トゥスク大統領の後任にベルギーのミシェル首相が、EUの外交を担当する上級代表にはスペインのボレル外相がそれぞれ指名されました。

人事案にはヨーロッパ議会の承認が必要ですが、議会の一部の会派からは「密室で決められたことだ」などと反発もあがっていて、今月中旬に開かれる本会議で議論の応酬が続くことも予想されます。

ウルズラ・フォンデアライエン氏は60歳。

ドイツの国防相を務めていて、メルケル首相と同じ中道右派のCDU=キリスト教民主同盟に所属しています。

2005年に発足した第1次メルケル内閣で家族・高齢者・女性・青少年相となり、第2次メルケル内閣の2009年からは労働・社会相を務めました。

続く2013年、第3次メルケル内閣では、女性として初めて国防相に就任し、メルケル首相に非常に近い立場とされています。

家族相の時には、育児手当の支給や保育所の大幅な増設など改革を進めて評価されました。

また、国防相としては、おととし発足したEU独自の防衛協力の枠組み作りに積極的に取り組んできました。

かつてはメルケル首相の有力な後継者の1人とみられていましたが、国防相に就任して以降は、極右思想を持つ連邦軍の兵士が逮捕されたり、外部のコンサルタントに多額の資金を支払っていたことが問題視されたりするなど批判も受けています。

医師免許を持ち、英語とフランス語が堪能で、7人の子どもがいます。

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