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アメリカ政府は、イランとの緊張が高まる中、ホルムズ海峡の安全を確保するため、各国が部隊を派遣する有志連合の結成を目指していて31日、中東のバーレーンにあるペルシャ湾などを管轄するアメリカ海軍・第5艦隊の司令部で各国を招いた会合が開かれました。

会合は非公開でしたが、アメリカ軍によりますと、同盟国や友好国の高官などと国際的な航行の安全について、議論を交わしたということです。

参加国の数など会合の詳しい内容は、明らかになっていませんが、有志連合の結成に向けた初期の準備計画について協議したうえで、各国に改めて、参加を呼びかけたものと見られます。

バーレーンには、日本の海上自衛隊も参加し、アフリカ・ソマリア沖の海賊対策を担う多国籍部隊の司令部や、ペルシャ湾に展開するイギリス海軍の補給基地があり、有志連合が結成されれば、有力な拠点になるとみられています。

ただ、有志連合の結成をめぐっては、アメリカのポンペイ国務長官が各国との調整が思うように進んでいないと発言しているほかイランを刺激しかねないとして参加に慎重な国も少なくなく、日本政府は、各国の動向を見極めながら対応を慎重に検討するとしています。

有志連合について韓国は、参加を検討しています。

韓国国防省は、7月29日の会見で、「まだ決まったことはない」とする一方で、「韓国の船舶を保護するためにさまざまなことを検討している」と明らかにしました。

一部の韓国メディアは、アフリカのソマリア沖のアデン湾に展開している部隊を派遣する可能性を伝えています。

日韓関係が悪化する中、アメリカに仲介を期待していることなどから韓国は、有志連合への参加に前向きになっているとの見方が出ていますが、一方で、国際社会でさまざまな意見があることから慎重に判断すべきだという指摘もあります。

8月9日には、チョン・ギョンドゥ(鄭景斗)国防相が、アメリカのエスパー国防長官とソウルで会談する予定で、有志連合への対応をめぐっても意見を交わすものとみられます。

有志連合について、インドは参加に慎重な姿勢とみられています。

6月にホルムズ海峡付近で2隻のタンカーが攻撃された事件を受けて、インドはこの海域に海軍の艦船2隻と偵察機を派遣して、自国のタンカーの護衛にあたっています。

一方で、インドは非同盟主義を外交の基本方針とし、艦船や偵察機の派遣もあくまで自国の海上貿易の保護が目的だとしていて有志連合とは独立した動きだと説明しています。

インドは原油のおよそ8割を輸入に頼っていて、その多くはサウジアラビアイラクなどの中東各国からホルムズ海峡を通って輸入されています。

フランスは、イランとの間の緊張の緩和を目指していて、有志連合については、参加に慎重な姿勢を示しています。

フランスのルドリアン外相は、先週、議会で行った演説で、ホルムズ海峡での船舶の安全の確保に向けて、ヨーロッパ主導で態勢を構築するため、イギリスと協議を行っていることを明らかにしました。

そのうえで、「イランに最大限の圧力をかけようとするアメリカ主導の取り組みとは正反対のものだ」と強調しました。

また、フランスのマクロン大統領は、この地域での緊張緩和を目指してイランのロウハニ大統領と電話会談を重ねています。

フランスとしては、アメリカが呼びかける有志連合には慎重な姿勢を示し、イランを刺激するのを避けようという思惑があるとみられます。

有志連合への参加についてドイツは慎重な姿勢を見せています。

ドイツのクランプカレンバウアー国防相は31日、訪問先のベルギーで報道陣の取材に応じ、イランをめぐってはこれまでにもイギリスやフランスとともに外交的で平和的な解決を目指して全力を尽くしてきたと強調しました。

そのうえで、「アメリカからの要請についてはイギリスやフランスと緊密に連携をとりながら、現在、検討しているところだ」と述べ有志連合への参加について明言を避けました。

イギリスは、ホルムズ海峡の安全確保についてヨーロッパ主導で態勢をつくる構想を発表していてドイツやフランスと協議を始めています。

イギリスは、7月のイランによるイギリス船籍のタンカーの拿捕を受けて、すでにホルムズ海峡で海軍による自国船籍の船の護衛を始めていますが、イランとの核合意を重視する立場から事態をエスカレートさせたくないとしていて強硬な姿勢をとるアメリカとは一線を画しています。

その上で、イギリスが構想するヨーロッパ主導の態勢が実現できれば、アメリカの求める有志連合にも寄与できるという立場です。

イギリスのメディアは、当局筋の話として、就任したばかりのジョンソン首相のもとでも、イギリスの立場は変わっておらず、有志連合に慎重な姿勢を示すフランスなどヨーロッパ諸国と、アメリカとの仲介役を果たそうとしているなどと伝えています。

アメリカ政府は、イランとの緊張が高まる中、ホルムズ海峡を通過する船舶の安全を確保するため、各国が部隊を派遣する有志連合の結成を目指しています。

これについてアメリカ海軍の幹部、ギルデイ中将は議会上院の公聴会で、「われわれはアメリカの船を護衛するが、ホルムズ海峡を通過するアメリカの船は多くない。護衛の80%から90%の任務は有志連合に加わる国々が行う」と述べ、アメリカの負担は多くないと強調しました。

その上で「アメリカの主な役割は有志連合に加わる国々への情報提供になる」と述べ、自国の船を護衛する同盟国や友好国への情報提供が中心になるという考えを示しました。

また、ギルデイ中将は「アメリカ軍にとって重要なのは、中東地域に展開するアメリカ軍の安全と、イランが、万が一、アメリカの国益に対して何か仕掛けてきた際の対処だ」と述べ、有事に備える重要性を説明しました。

一方で、アメリカ軍としてはイランとの核問題をめぐる外交交渉を支援し、緊張が緩和すれば、現在、中東地域にいる部隊を中国やロシア向けに展開させたいという意向を明らかにしました。

アメリカはホルムズ海峡の安全確保のため、有志連合への参加を日本をはじめ各国に呼びかけていて、31日には中東のバーレーンにあるアメリカ軍基地内で、3回目となる会合を開き、軍事面で専門的な説明を行いました。

政府はことし6月に、ホルムズ海峡付近で、日本に関係するタンカーが攻撃を受けた事件も踏まえて、「日本の船舶は、日本で守るべきだ」という観点から、自衛隊を派遣する場合の法的枠組みについて整理を始めています。

ただ、実際に有志連合に参加した場合、イランが反発し、友好関係が失われることへの懸念も強く、まずは外交努力を重視しつつ、現地の情勢や、各国の動向を注視していくことにしています。

その上で、同盟国アメリカの要請にどういった対応ができるかを考慮しながら、自衛隊派遣の可能性などを慎重に検討する方針です。

日本とイランは、外交関係を樹立してことしで90年を迎え、31日は首都テヘランにある世界遺産「ゴレスタン宮殿」で、日本政府主催の記念式典が開かれました。ゴレスタン宮殿は、1929年に初代の特命全権公使として赴任した日本の外交官が信任状を受け取った場所です。

式典では、宮殿の外壁に設けられた巨大なスクリーンに、日本とイランをそれぞれ象徴する富士山やペルシャじゅうたんなどが、最新の光の技術を使ったプロジェクションマッピングで次々と映し出され、両国の友好関係を願った演出に集まった人から拍手が送られていました。

イランにはことし6月、安倍総理大臣が日本の総理大臣として41年ぶりに訪問し、アメリカとの間で続く緊張の緩和に向けて、ロウハニ大統領や最高指導者のハメネイ師と会談しました。

式典に出席した外務省の山田賢司政務官は、「域内では引き続き厳しい環境が続いているが、今後とも歴史ある2国間の交流を促進していきたい」と話していました。

アメリカ政府は31日、「イランの対外的な責任者が事実ではないプロパガンダを流し続けており、イランの核開発を支持し続けている。自国民を迫害し、国内での言論の自由をも侵害している」として、イランのザリーフ外相を新たに制裁の対象に加えたと発表しました。

これによりザリーフ外相は、アメリカ国内の資産が凍結されるほか、アメリカ人との取り引きが禁止されます。

トランプ政権は、ホルムズ海峡を通過する船舶の安全を確保するため、同盟国に有志連合の結成を呼びかけるなど、イランに圧力をかけ続けることで交渉のテーブルに着かせ、従来の核合意に代わる新たな合意を結びたい考えです。

トランプ大統領自身も先にイラン側との対話の実現に期待を示していましたが、今回、イラン側の交渉の窓口となるザリーフ外相を制裁の対象としたことで、交渉の実現は一段と厳しいものになり、両国関係の先行きが見通せない状況が続きそうです。

制裁の対象となったことについてイランのザリーフ外相は1日、ツイッター「私や私の家族はイラン国外に資産を保有していないばかりか、そうしたことに関心もないため、何ら影響はない」と投稿し、制裁で得られるものはないと強調しました。そのうえで「私のことをそれほどの脅威だと認めてくれてありがとう」と皮肉を込めて投稿しました。

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