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韓国のチョ・グク法相の親族が運営している学校法人を巡る不正疑惑で、ソウル中央地裁は9日未明、チョ氏の50代の弟に対する背任容疑などの検察の逮捕状請求を棄却した。疑惑への検察捜査は一定の打撃が避けられない見通し。聯合ニュースが報じた。

 弟は、学校法人から資金を引き出すため民事訴訟を偽装したほか、学校法人が運営する中学校の教師への就職希望者側から採用の対価として数億ウォン(数千万円)の裏金を受け取った疑いがある。

 検察は「棄却は納得しがたい決定だ」などと反発、逮捕状の再請求などを検討する方針。

韓国のチョ・グク法相の親族が運営する学校法人の不正をめぐり、検察はチョ法相の弟には学校法人から資金を引き出すため虚偽の事実に基づく民事裁判を起こした疑いや、学校法人の教師の志願者の親から日本円にして数千万円を受け取った収賄の疑いがあるなどとして、今月4日、逮捕状を請求しました。

これについて連合ニュースなど韓国のメディアは、ソウルの裁判所が9日未明、逮捕状の請求を棄却したと一斉に伝えました。

棄却の理由について裁判所は、虚偽の民事裁判を起こしたとする容疑については事実関係に「争いの余地がある」と疑義を示したほか、すでに捜索などを通じて証拠が集められており、証拠隠滅のおそれはないと判断したと伝えられています。

また、チョ法相の弟は腰の具合が悪化しているとして、健康状態も考慮したとみられています。

韓国メディアは、検察は再び逮捕状を請求する方針だと伝えていますが、チョ法相の家族に対する捜査は行き過ぎだという批判もあり、逮捕状の請求棄却は、検察にとって打撃だという見方が出ています。

韓国のサムスン電子は8日、先月までの3か月間の決算の暫定値を発表しました。

それによりますと、売り上げは62兆ウォン(およそ5兆5800億円)で、前の年の同じ時期と比べて5.3%減少しました。

また本業のもうけを示す営業利益は7兆7000億ウォン(およそ6900億円)で、56%の大幅な減益となりました。

これについて、韓国メディアは主要事業の半導体の不振が響いたためとしています。ただ、ことし4月から6月までの前の3か月間の実績と比べると、17%の増益となっています。

韓国メディアは、ディスプレー事業などが好調なことから、業績の悪化は底を打って、回復局面に入ったのではないかという見方を伝えています。

一方、日本政府による韓国向けの輸出管理の強化によって業績への影響も懸念されていましたが、韓国メディアはこれまでのところ影響は確認できないとしています。

安保理は、北朝鮮が今月2日、SLBM=潜水艦発射弾道ミサイルを発射し日本のEEZ排他的経済水域に落下させた対応を話し合うためフランス、ドイツ、イギリスの要請に基づいて、8日、会合を開きました。

会合は非公開で行われましたが終了後、フランスやドイツなどヨーロッパの6か国の代表が記者会見を開きました。

この中で、フランスのドリビエール国連大使は、6か国が合意した声明を読み上げ、「今回の発射は過去数週間の短距離弾道ミサイルに続くもので、こうした挑発行為を強く非難する。発射は地域の平和と安全を損ね安保理決議の明白な違反だ」と述べて、発射を強く非難しました。

そして、北朝鮮への制裁を維持し完全に実行する必要性を強調したうえで北朝鮮には、アメリカとの話し合いに真摯(しんし)な態度で臨むよううながしています。

安保理関係筋によりますと、会合では、今月5日に行われたアメリカと北朝鮮の実務者協議の再開に期待する意見が出ましたが、中国やロシアが制裁緩和に前向きなのに加えて実務者協議の進展を優先させたいアメリカの思惑もあってことし8月の会合に続き、今回も安保理としての結束は示せませんでした。

アメリカと北朝鮮は先週、スウェーデンで非核化に向けた実務者協議を7か月ぶりに行いましたが、アメリカがよい議論をしたと評価した一方、北朝鮮は「協議は決裂した」と発表しました。

これを受けてワシントンで8日、日米韓3か国の高官協議が行われ外務省の滝崎アジア大洋州局長とアメリカのビーガン特別代表、韓国のイ・ドフン(李度勲)朝鮮半島平和交渉本部長が出席しました。

このなかでビーガン特別代表は北朝鮮との実務者協議の詳しい内容を説明したものとみられます。アメリ国務省によりますと3か国は北朝鮮の完全な非核化と朝鮮半島の恒久的な平和を実現するため、緊密に協力することの重要性を確認したということです。

協議のあと、韓国のイ本部長は記者団に、「協議の勢いをどのように保っていくかについて多くの時間、話し合った」と述べました。アメリカは北朝鮮との実務者協議を2週間後に開く考えを示していますが、北朝鮮は体制の保証や制裁の解除など、譲歩を求めていて、見通しは立っていません。

北朝鮮弾道ミサイルなどの発射を繰り返す中、航空自衛隊の地上配備型の迎撃ミサイル、PAC3の展開訓練が、東京・有明の公園で行われました。

訓練が行われたのは、国と都が運営する東京・有明東京臨海広域防災公園で、午前8時ごろから、ミサイルの発射機やレーダーなどを積んだ車両15台が次々と到着し、装備を展開しました。

公園の周辺には病院やホテル、それに東京オリンピックパラリンピックの競技会場があります。

PAC3は迎撃できる範囲が半径数十キロに限られるため、防衛省は、状況によって基地の外に展開する必要があるとしていて、自衛隊在日アメリカ軍の施設以外で展開訓練が行われるのは、平成25年以来、6年ぶりです。

北朝鮮は、ことし5月以降、弾道ミサイルなどの発射を繰り返していて、先週は新型のSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルが日本の排他的経済水域に落下したと推定されています。

訓練を行った航空自衛隊第3高射隊の前田章輔2等空佐は「弾道ミサイル対処のための即応態勢を示すことにより、国民の生命と財産を守るという安心感につなげたい」と話していました。

今回の展開訓練は、先週の北朝鮮のミサイル発射の前から計画されていたもので、航空自衛隊は、今後も同様の訓練を、順次行っていくとしています。

アメリカのオバマ前政権で北朝鮮との交渉を担ったダニエル・ラッセル元国務次官補は9日、都内でNHKのインタビューに応じました。

この中でラッセル氏は、北朝鮮が先週7か月ぶりに再開した米朝の実務者協議でアメリカに譲歩を迫り、一方的に決裂を表明したことをめぐり「北朝鮮は非核化を協議しようとしていない」としたうえで「交渉の決裂はトランプ政権の戦略の根本的な欠陥をあらわにした」と述べました。

ラッセル氏は問題点として、トランプ大統領がみずからのトップ交渉の成果を強調していることを挙げ「これは北朝鮮の問題が解決されたという作り話に基づいている」と主張しました。

そのうえでトランプ大統領がみずからの選挙を意識して、その後のミサイル発射をアメリカ国民に失敗と受け取られないように気にしているとしたうえで「これを見たキム・ジョンウン金正恩)はみずからが優位だとみている」と指摘し、交渉の主導権を北朝鮮に握られていると分析しています。

さらにミサイル発射をめぐり「アメリカが黙認したことが日韓、そして中ロとの連携も壊し、北朝鮮に有利に働いている」と述べ、トランプ政権の戦略の失敗で国際社会の圧力が弱まっているとしています。

ラッセル氏は北朝鮮は圧力を感じなければ交渉に応じない。真の圧力をかけるには連携が必要だ」としていて、アメリカ単独ではなく、日韓と連携して圧力を再構築すべきだと指摘しました。

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