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ジョンソン首相は3日、ロンドン市内で、EUからの離脱以降初めてとなる演説を行い、今後のEUとの自由貿易協定の交渉に向けた方針などについて説明しました。

この中でジョンソン首相は、ほとんどの関税が撤廃されているEUとカナダの間で結ばれている自由貿易協定と、同じ内容の協定の締結を目指す考えを明らかにしました。

一方で、環境政策や社会政策などについてはイギリスには非常に高い基準があり、EUの規則を受け入れる必要はないと強硬に主張しました。

イギリスは、急激な変化を避けるための移行期間が終わる年末までにEUとの交渉をまとめたい考えですが、EU側は11か月という短い期間では難しいという見方を示し、交渉は難航が予想されています。

またジョンソン首相は「日本や、TPP=環太平洋パートナーシップ協定に参加している国々と交渉していく」と述べたほか、アメリカやオーストラリア、ニュージーランドなどとも同時に交渉を進めていく考えを示しました。

EUのバルニエ首席交渉官は3日、記者会見を行い、今後のイギリスとの交渉方針を説明しました。

この中で「人口4億5000万のEU単一市場に入るすべての物品の関税をゼロにすることなど、極めて野心的な貿易協定を提供する用意がある」と述べました。

一方で「イギリスとEUが共通の規則を持ち、より質の高い相互アクセスを確保できるなら、EUは市場を提供することができる。しかし何を選ぶかはイギリスしだいだ」と述べ、EUの規制は受け入れないと主張しているジョンソン首相を強くけん制しました。

さらに「われわれはEUとその加盟国、市民、企業の利益を守り、その利益をさらに先に進めるために交渉を行う」と述べ、イギリスに安易な譲歩はしない考えを強調しました。

またバルニエ首席交渉官は、加盟国とヨーロッパ議会から交渉権限の委任を受けたあと、早ければ今月25日にもイギリスとの交渉を始めたい考えを示しました。