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イギリス政府は、アメリカ駐在の新たな大使に現在、国連大使を務めているカレン・ピアース氏を充てると発表しました。

ピアース氏は女性初の駐米大使となります。

前任の大使は去年7月、トランプ政権を「無能」などと酷評したメモが暴露されたことで辞任し、このポストは半年余りにわたって空席となっていました。

先月、EUから離脱したイギリスは今後、最も重要な同盟国のアメリカと自由貿易協定の交渉を進めます。

しかし、イギリスがアメリカの反対にもかかわらず、次世代の通信規格「5G」で中国のファーウェイの機器の使用を部分的に認めたことが今後の交渉に影響するという見方もあり、ピアース氏は難しい課題に直面することになりそうです。

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#米英

イギリスのラーブ外相はEUから離脱して以降、主要閣僚としては初めて海外を歴訪していて、オーストラリアに続いて8日から日本を訪れています。

会談で茂木外務大臣は、イギリスのEUからの合意なき離脱の回避を評価したうえで、「両国の経済的パートナーシップの迅速な構築に向け、できるかぎり早期に交渉を立ち上げたい」と述べました。

そして両外相は2国間の新たな経済連携協定の妥結に向けて、早期の交渉開始を目指すことで一致しました。

また、ラーブ外相は北朝鮮の核やインド太平洋地域における海洋安全保障の課題など、共通の脅威に両国で立ち向かっていきたい」と述べ、両外相は延期されている外務・防衛の閣僚協議、いわゆる2+2の早期開催に向け調整していくことを確認しました。

会談後の記者発表で、茂木大臣は「新たな時代の夜明けを迎えるイギリスと、あらゆる面での連携のさらなる強化を再確認できた」と述べました。

また、ラーブ外相は「われわれは日本企業のイギリスへの投資を大事に思っており、EUとの新たなパートナーシップ関係をつくるうえでも適切に対応していく」と述べました。

このあと、両外相は共同声明を発表し、中国で感染が拡大する新型コロナウイルスについて、「ウイルスを封じ込めるため緊密に協力し、まん延との戦いにおける中国の努力を支持する」としています。

日本を訪れているイギリスのラーブ外相は8日、都内でNHKのインタビューに応じました。

この中でラーブ外相は、日本をはじめオーストラリアやシンガポールなど4か国をEU離脱後、最初の訪問国に選んだ理由について、「ヨーロッパとは親しくあり続けるが、イギリスにとってインド太平洋地域は非常に重要だ」と述べ、TPP=環太平洋パートナーシップ協定への参加に意欲を示しました。

中でも日本との関係については「最も重要なのは日本だ。2国間で自由貿易協定を結ぶことに強い関心がある」と述べ、政治、経済、安全保障など、あらゆる分野での連携を強めていく意向を示しました。

また、今年11月にイギリスで開かれる地球温暖化対策の国連の会議「COP26」について、「気候変動は差し迫った脅威であり、すべての主要国がさらに努力する必要がある」と述べて、成果を引き出すことに自信を示しました。

そのうえで、世界第2位の排出国のアメリカがパリ協定の離脱を決めるなど、環境問題への取り組みに後ろ向きであることについては、「大変遺憾だが、われわれは気候変動の課題に取り組んでいく。地球規模の課題に対してはグローバルな答えが必要だ」として、各国の立場の隔たりを埋めるため、リーダーシップを発揮したい考えを示しました。

会談は8日夕方、東京 千代田区イギリス大使館で行われました。

この中で小泉環境大臣は「気候変動など、さまざまな課題があり、ことしは重要な年だ。COP26の成功に向けて協力していきたい」と述べました。

これに対しラーブ外相は「先進国が高い野心を持って環境問題に取り組む必要がある。小泉大臣は欠かせないパートナーだ」と述べ、ことし11月にイギリスで開かれる地球温暖化対策の国連の会議「COP26」に向けて、協力していくことを確認しました。

またラーブ外相が先月、第一子が誕生した小泉大臣を気遣って「呼び出して申し訳ない」と声をかけたのに対し、小泉大臣は「この会談が終われば家に帰って、息子を風呂に入れる。今は環境大臣だが、帰宅後は息子担当大臣だ」と応じ、笑いを誘っていました。