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内戦が続くシリアでは今月反政府勢力の最後の拠点となっている北西部イドリブ県の攻略を進めるアサド政権の軍と、反政府勢力を支援する隣国トルコの駐留部隊が衝突し、双方に死傷者が出ています。

トルコ国防省によりますと20日アサド政権はイドリブ県で空爆を行い兵士2人が死亡し、これに対してトルコ側は直ちに反撃を行いアサド政権の兵士を殺害したとしています。

トルコのエルドアン大統領は、アサド政権の軍がイドリブ県のほぼ全域から退却しなければ、いつでも軍事作戦を開始する考えを示していて、イドリブ県の駐留部隊の増強も行っています。

一方、アサド大統領も今週、テレビ演説でイドリブ県の奪還に向けた攻撃を継続する決意を示し、トルコとアサド政権の双方が一歩も引かない状況が続いています。

アサド政権の後ろ盾のロシア政府はトルコ政府と交渉を続けていますが事態の打開策は見いだせておらずトルコとアサド政権の応酬が激しくなる中で、正規軍どうしの全面衝突に発展する懸念が高まっています。

制裁対象となったのは、イラン指導部の影響下にある「護憲評議会」のジャンナティ事務局長らメンバー2人など、イランの国政選挙に携わる当局者合わせて5人です。

「護憲評議会」は、イスラム体制を支える重要な機関で、指導部の影響下にあり、国政選挙の際には体制に忠実かなどを判断基準に立候補の事前審査を行っています。

今回の選挙でも護憲評議会は、欧米との対話を重視する「改革派」の多くの候補者を認めない決定を下していました。

アメリ国務省のフック特別代表は記者会見で、「イランの人たちの自由で公平な議会選挙を否定した」などと制裁の理由を説明しました。

アメリカとしては選挙に携わる当局者を制裁対象にすることで、イランの選挙の正当性に疑問を投げかけ、指導部に圧力を加えるねらいもありそうです。

イランの議会選挙は、290の議席に対して、およそ7100人が立候補していて、21日、投票が行われます。

イランでは、アメリカのトランプ政権が核合意から一方的に離脱して制裁を再開させたことで経済が悪化し、反政府デモがたびたび起こるなど欧米との対話路線を掲げて核合意を主導したロウハニ大統領の立場が厳しさを増しています。

このため選挙ではロウハニ政権を支持してきた「改革派」や「穏健派」にとって逆風となっているうえ、保守的な機関の事前の審査で改革派の多くの候補者が失格となったことも選挙に影響を与えるものとみられます。

一方欧米を敵視する保守強硬派は、先月のアメリカ軍によるイランの司令官殺害で高まった反米ムードに乗じて、勢力を伸ばしたい考えです。

ロウハニ政権を支持する勢力が敗北し、保守強硬派が議席を伸ばせば欧米との関係がさらに緊張するおそれもあります。

一方、有権者からはアメリカの制裁下にあってどのような結果であれ、政治に期待をもてないという声もあがっています。

多くの有権者が棄権すればイスラム体制の威信が傷つくことにつながりかねないことから、投票率にも注目が集まっています。

政教一致イスラム体制」をとるイランでは最高指導者が国の実権を握り、選挙では指導部の影響下にある機関が立候補者を事前に審査するなど、制度にさまざまな制約が設けられています。

ただそうした中にあっても指導部は、イスラム体制を国民が支持しているかをはかるバロメータとして、有権者の選挙への参加を重視してきました。

イラン国民が所持している「シェナスナメ」と呼ばれる個人の証明書には、投票を行ったかどうかが記されていて、公務員や軍人などは評価につながるとされています。

今回の選挙期間中も、街なかの看板や国営テレビなどを通じて投票が呼びかけられたほか、最高指導者のハメネイ師も18日「投票は宗教的な義務でもある」と述べて国民に選挙への参加を促しています。

アメリカの制裁による経済の悪化が指導部に対する不満に向かう中、イランではここ数年、タブー視されてきた体制を批判するデモが一部で起きていて指導部としては一層、有権者の動向に神経をとがらせているものとみられます。

イランのメディアなどによりますと議会選挙の投票率は前回2016年が62%で、1979年にイスラム体制となって以降の過去10回の議会選挙で投票率がもっとも低かったのは、2008年の51%でした。

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