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WHOは新型コロナウイルスの感染が広がるなか、先月23日から危険性の評価を公表していて、中国は「非常に高い」、世界的には「高い」としてきました。

これについてテドロス事務局長は28日の記者会見で、「ここ数日間、世界中で感染の拡大が広がり続けていることを懸念している。状況を注視しており、危険性の評価を世界的に『非常に高い』に引き上げた」と述べました。

危険性の評価は「低い」から「非常に高い」の4段階にわかれていて、「非常に高い」は最も危険だとする評価です。

これに関してWHOで健康危機を担当するライアン氏は世界的な大流行を意味する「パンデミック」にどのくらい近づいているのかという質問に対し、「病気を封じ込めようとしている段階での『パンデミック』の宣言は有益ではない。『パンデミック』はすべての市民がウイルスにさらされるおそれのある状況を指す」と述べました。

そのうえで、危険性評価の引き上げについて、「人々を怖がらせるためではなく、各国に理解を促すためのものだ」と述べて、感染拡大への強い危機感と共に、各国の意識を高めるねらいがあると説明しました。

さらに「感染は世界各地に迫りつつあり、各国が対策を実施し、市民を守る義務を負っていることを訴えたい」と述べたうえで、まだ最悪の事態を避けられる可能性は残されているとして、感染の拡大に歯止めがかからない状況を防ぐために、各国に一層の対策を強く求めました。

またWHOでは各国のなかで、中国以外で死者の数が最も多くなっているイランに疫学者や臨床医などのチームを派遣することを明らかにしました。

中国の国家統計局は、毎月、製造業3000社を対象に景況感を調査した製造業PMI=購買担当者景気指数を発表しています。

29日発表された今月の製造業PMIは35.7となり、先月より14.3ポイント悪化して、景気判断の節目の50を大きく下回る水準に落ち込みました。

この数値は、リーマンショック直後の2008年11月38.8をさらに下回り、データが確認できる2005年1月以降、最低です。また、同時に発表された今月の非製造業のPMI29.6と、先月より24.5ポイント悪化し、データが確認できる2007年1月以降、最低となっています。

中国では、新型コロナウイルスの感染拡大で多くの製造業で生産再開が大幅に遅れていることや、多くの飲食店や商業施設の多くが長期の休業を余儀なくされたことで、経営者の心理が急速に冷え込んでいます。

中国政府は、感染が深刻な地域を除いて企業活動を徐々に再開させる方針ですが、今月26日の時点で業務を再開した中小企業は30%余りにとどまっていて、本格的な活動再開にはまだ時間がかかりそうです。

パナソニックは、ビジネス向けのノートパソコンや電動アシスト自転車のそれぞれ一部について、中国からの部品の調達が滞っているため国内で生産ができなくなっていて、会社が運営するオンラインストアでは在庫切れになる商品が出ているということです。

一部の温水洗浄トイレやシステムキッチンなども生産を見合わせていて、新規の受注を停止しています。

また、住宅設備メーカーのTOTOLIXILも、国内で生産している温水洗浄トイレやシステムキッチンなどの一部の商品の納期が遅れているということです。

このほか、「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングは、中国にある工場の生産や物流に遅れが生じているため、今月予定していた一部のTシャツなどの新商品の発売を来月に延期しました。

新型コロナウイルスの感染拡大をめぐっては、自動車でも購入者への納車の時期に遅れが出ている車種があり、世界の工場と呼ばれる中国での生産や物流の混乱がさまざまな商品の供給に影響しています。

安倍総理大臣は、日本を訪れている中国の外交トップ、楊潔※チ政治局委員と、28日午後7時すぎから、総理大臣官邸でおよそ30分間、会談しました。

この中で、安倍総理大臣は、新型コロナウイルスへの対応をめぐり、「両国は、感染症対策で大変困難な時を迎えている。困難な時だからこそ両国が協力して、克服しなければならない」と述べ、今後、具体的な対策の実施に向けて、連携していくことを確認しました。

また安倍総理大臣は、4月に予定される習近平国家主席の日本訪問について、「両国にとって極めて重要であり、十分な成果が上がるよう、準備を行わなければならない。いまや世界的な大国となった中国とともに、ふさわしい責任を果たしていくメッセージを発出していきたい」と述べました。

これに対し、楊氏は「習主席が日本を国賓として訪問することは、非常に重要な意義がある」と応じ、安倍総理大臣と楊氏は、習主席の日本訪問を成功させるため、引き続き、意思疎通していくことで一致しました。

また、楊氏は中国として、夏の東京オリンピックパラリンピックの開催を支持する立場を伝えました。

楊潔※チ政治局委員は安倍総理大臣との会談のあと、4月に予定される習近平国家主席の日本訪問について、NHKの取材に対し「日中両国は現在、さまざまな面で入念な準備を進めている。習主席の日本訪問は非常に重要であり、双方は各方面の意思疎通を強めて、訪問を円満に成功させなければならないという考えを示した」と述べました。

※「チ」は、竹かんむりに褫のつくり。

中国で外交を統括する楊潔※チ政治局委員は、28日から日本を訪れていて、午後、東京都内で北村国家安全保障局長と、およそ4時間会談しました。

冒頭、北村局長は「新型コロナウイルスの対応で極めて重要な局面だからこそ、緊密な意思疎通が必要で、協力を深化させていきたい。習近平国家主席国賓訪問を契機に、日中新時代の関係を築き上げるため、きたんなく意見交換を行いたい」と述べました。

これに対し、揚氏は「日本との連携を強化し、ウイルスに対抗して困難を乗り越える確固たる決意を発信したい。突っ込んだ意思疎通を行い、関係改善をより一層強固にするとともに、習主席の国賓訪問の準備をしっかり図っていきたい」と応じました。

会談で両氏は、日中関係全体が改善していることを評価したうえで習主席の日本訪問が新たな時代の日中関係にふさわしく、充実したものとなるよう、意思疎通を重ねていくことで一致しました。

また、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、感染症対策での協力強化の重要性を確認したほか、地域の平和と安定のために両国が建設的な役割を果たしていくことで一致しました。

※チは、竹かんむりに「褫」のつくり。

#日中友好

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