https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

内陸部の湖北省武漢では、ことし1月以来続いてきた封鎖が8日解除されましたが、新型コロナウイルスの感染が急速に広がった1月下旬以降、SNS上では、家族が体の不調を訴えたにもかかわらず、適切な治療を受けられていないとして、助けを求める声が相次ぎました。

中国の研究者らのグループは、武漢やその周辺のこうした人たち2000人以上に電話などで接触し、病状やその後の経過について独自に追跡調査を行いました。

その結果、少なくとも100人以上が死亡していたことが明らかになり、この中には、呼吸困難などの深刻な症状を訴えながらも、病院での治療やウイルス検査を受けられないまま、自宅で亡くなった人も含まれるとしています。

中国の国家衛生健康委員会は、8日NHKの取材に対し、中国政府発表の死者の数は、ウイルス検査などで感染が確認された人だけを集計していると説明しています。

今回の調査は、新型コロナウイルスの感染拡大のなかで、武漢で起きていた医療崩壊の深刻さの一端を浮き彫りにするとともに、実際の死者数が政府の公式発表よりも多い可能性をうかがわせる内容となっています。

今回の追跡調査に応じた武漢在住の20代の女性は、ことし2月、祖父を体調の急変で亡くしたあと、同居していた祖母の感染が確認されたということで、祖父も新型コロナウイルスに感染していたのではないかと疑っています。

女性はNHKの電話取材に対し、「中国政府に報告を行う過程で統計に加えられなかった犠牲者もいるとみられ、発表されている死者数は実際よりも少ないはずだ。当局が発表する死者数については疑わしいところがある」と話しています。

WHOのテドロス事務局長は8日、スイスのジュネーブの本部で開いた定例記者会見でトランプ大統領がWHOは中国寄りだとして資金拠出の見直しを示唆したことについて、「WHOは当初からできうるすべてのことをやってきた。WHOはすべての国と近い関係にあり、人種差別はしない」と述べ、中国に限らず各国と協力して対応にあたってきたと強調しました。

そのうえで、アメリカのこれまでのWHOへの拠出金に感謝の意を示したうえで、「ウイルスとの闘いに焦点を当てるべきだ。ウイルスを政治化しないでほしい」と訴えました。そしてアメリカと中国はともに、ウイルスという危険な敵に立ち向かうべきだ」と述べ、各国が協力して感染拡大の対策を進める必要があると強調しました。

アメリカのトランプ大統領が、WHO=世界保健機関を批判し資金の拠出を停止する可能性に言及したことについて、国連のグテーレス事務総長は8日、声明を発表し、新型コロナウイルスに打ち勝つために世界が取り組んでいるときにWHOは支援されるべきだ」と指摘しました。

またアメリカによるWHOへの批判に対しては「このウイルスは未曽有のもので対策も未曽有のものになる」として、さまざまな批判はウイルスを封じ込めた後に検証され、今後に生かされるべきだと反論しました。

そのうえでグテーレス事務総長は、「このウイルスの拡大を食い止めるために今は国際社会が団結するときだ」と述べて、トランプ大統領の発言に懸念を示しました。

科学と自然との戦いだ。

d1021.hatenadiary.jp