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アメリカの連邦最高裁判所は15日、人種や性別などによる差別を禁じた公民権法は同性愛者や心と体の性が一致しないトランスジェンダーなど性的マイノリティーの人たちへの差別も禁じているとの判断を初めて示しました。

今回の判断は同性愛者などであることを理由に解雇されたとする訴えを受けて示され、連邦最高裁判所では「同性愛者やトランスジェンダーということだけで解雇することは法律違反だ」として、性的マイノリティーに対する職場での差別的な扱いは公民権法に違反するとしています。

今回の判断は判事9人のうち6人が支持したということで、アメリカのメディアは2015年に連邦最高裁判所が男性どうしや女性どうしが結婚する同性婚を認めたことに続き、性的マイノリティーの権利を保護する歴史的な判断だと伝えています。

アメリカの調査会社によりますと、2017年の時点でアメリカの成人の4.5%が性的マイノリティーの人たちで、連邦最高裁判所の判断は少なくとも数百万人に影響するものとみられています。

アメリカの大手IT企業アップルの経営トップで、同性愛者であることを明らかにしているティム・クックCEOはコメントを発表し「最高裁判所の判断に感謝している。LGBTQの人々は、職場で、そして社会のあらゆるところで平等に処遇されるべきだ」と述べました。

また、フェイスブックマーク・ザッカーバーグCEOは「差別との闘いにおける大きな一歩だ。この進歩と朗報に感謝している」とするメッセージを投稿しました。

このほか、グーグルのスンダー・ピチャイCEOも最高裁判所の判断を歓迎していて、世界的なIT企業の経営者たちから、性的マイノリティーに対する差別の根絶を目指す発言が相次いでいます。

#LGBT
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#法律

アメリカでは先月、黒人男性が警察官に首を押さえつけられて死亡した事件に続き、先週には南部ジョージア州で警察官が逃走した黒人男性を銃で撃って死亡させたことを受けて抗議デモが起き、警察への批判が強まっています。

トランプ大統領は15日、ホワイトハウスで記者団に対し「2つの問題を比較はしないが、悲惨なことだ。非常に不快だ」と述べました。

そのうえで「この1か月間におきた出来事についてその解決策を提示する」と述べ、16日に記者会見を開き、警察改革をめぐる大統領令に署名することを明らかにしました。

大統領令の内容について政府高官は、警察官の訓練を強化し、対応に問題があった警察官などの情報について共有するほか、初動の段階からソーシャルワーカーなどとも連携して対応にあたることを目指すものだとしています。

トランプ大統領としては次々と明らかになる警察官による黒人への対応を受けて全米で警察改革を求める声が高まるなか、対策を講じる姿勢を示すことで政権への反発をかわしたいねらいがあるとみられます。

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