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マレーシアの首相を9年間務めたナジブ・ラザク被告は在任中、政府系ファンドの資金合わせて20億リンギット余り、日本円で500億円を超える不正流用や資金洗浄に関わったとして、職権乱用や資金洗浄など42件の罪に問われています。

このうちの7件の罪についての裁判で、首都クアラルンプールの裁判所は28日、「弁護側は疑いを晴らすだけの証明ができなかった」として、禁錮12年、罰金2億1000万リンギット、日本円で50億円余りの有罪判決を言い渡しました。

巨額の不正資金疑惑をめぐって、ナジブ元首相に判決が出されたのはこれが初めてです。

ナジブ元首相側は、判決を不服として控訴するとみられています。

ナジブ元首相を巡っては首相在任中から疑惑が取り沙汰されたものの立件されませんでしたが、いったん政治の一線を退いていたマハティール氏がナジブ政権の汚職体質を批判して選挙で勝利し、政権についたことで捜査が本格化しました。

その後、与党内の対立でマハティール氏が首相を辞任し、再び、ナジブ元首相に近いグループが政権与党となっていて、裁判の行方はマレーシアの政治に大きな影響を与えるとして注目されています。

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