ロシア外務省 「シリアやリビアからよう兵」 戦闘激化を懸念 #nhk_news https://t.co/ahJQFNtVri
— NHKニュース (@nhk_news) 2020年10月1日
アゼルバイジャンとアルメニアの間では、係争地のナゴルノカラバフ自治州をめぐる大規模な戦闘が9月27日に再燃し、双方合わせた死者の数は、これまでに120人を超えています。
今回の戦闘では、アゼルバイジャンとアルメニアがそれぞれ、「相手国が中東の紛争地帯で活動してきた戦闘員を雇い、よう兵として送り込んでいる」と非難し合ってきました。
これについて双方に停戦を呼びかけているロシアの外務省は30日、声明を発表し、戦闘の現場に「シリアやリビアから違法な武装集団がよう兵として送り込まれている」としたうえで、「紛争の緊張を高め、地域一帯に長期的な脅威をもたらすものだ」と戦闘の激化に懸念を示しました。
シリアの情報を集めている「シリア人権監視団」は、9月30日から1日にかけて複数の声明を出し、アゼルバイジャンによう兵として送り込まれたシリア人は850人に上り、さらに数百人がアゼルバイジャン行きの準備をしていると指摘しました。
そのうえで、これらのよう兵は、油田地帯や国境を守るという説明を受けてアゼルバイジャンに送り込まれたものの、実際にはアルメニアとの戦闘に参加しており、これまでに28人が死亡したとしています。
さらに、アルメニア側で戦っているシリア人もいるとの情報も寄せられていると指摘しました。
また、シリア人よう兵の実態を調べている人権団体「真実と正義のためのシリア人」のバッサム・アフマド代表もNHKとのインタビューで、「アゼルバイジャンで戦闘に参加し、死亡したシリア人の名前のリストや関係者の証言を入手している。また、シリア人よう兵がアルメニア側で戦っているという情報も寄せられており、詳しく調べているところだ」と述べ、双方の勢力にシリアからよう兵が参加している可能性を指摘しています。
米ロ仏首脳 停戦呼びかけ アゼルバイジャンとアルメニアの戦闘 #nhk_news https://t.co/t8s8toy6wT
— NHKニュース (@nhk_news) 2020年10月1日
アゼルバイジャンとアルメニアは係争地のナゴルノカラバフ自治州をめぐって30年以上にわたって対立し、9月27日以降、戦闘が激しくなって死者は双方合わせて130人にのぼっています。
こうした事態を受けて、これまで紛争の解決に向けて共同で仲介役を担ってきたアメリカとロシア、それにフランスの3か国の首脳は1日、共同声明を発表し「暴力が激化していることを最も強い言葉で非難する」と戦闘の即時停止を求めました。
そのうえで、前提条件をつけずに和平に向けた交渉を再開するよう両国の指導者に呼びかけました。
一方、アゼルバイジャンを支持する姿勢を鮮明にしているトルコのエルドアン大統領は1日「この問題を30年近く放置してきたアメリカ、ロシア、フランスがここ数日の事態の悪化で停戦の道を探るのは受け入れ難い」と、こうした動きをけん制する発言をしていて、今回の共同声明で戦闘が収まるかどうかは不透明な情勢です。
旧ソビエトのアゼルバイジャンとアルメニアの戦闘が続く中、両国と国境を接するイランで、北西部の街に砲弾が着弾し、地元メディアによりますと1人がけがをしました。
イランの複数のメディアによりますと、1日、アゼルバイジャンとの国境沿いにある東アゼルバイジャン州の住宅2棟などに砲弾が5発着弾し、少なくとも6歳の子ども1人がけがをして病院に運ばれたということです。
アゼルバイジャンとアルメニアの戦闘は、イランとの国境付近でも行われていて、イラン国内では戦闘の激化への懸念が高まっています。イラン政府は、両国に戦闘の停止と対話を呼びかけています。
EU首脳会議 ベラルーシ政権幹部ら制裁で合意 人権侵害で #nhk_news https://t.co/XFq4gBkHFt
— NHKニュース (@nhk_news) 2020年10月2日
ベラルーシでは、ことし8月の大統領選挙でルカシェンコ大統領が当選したとしていることへの抗議活動が続いていて、政権は反政権派の幹部や市民を拘束するなど圧力を強めています。
これについてEUは1日に行われた首脳会議で、人権侵害が相次いでいるとして近く制裁を発動することで合意しました。
制裁の対象は、選挙の実施や反政権派の取締りに関わっているとみられる政権の幹部ら40人前後になる見込みだということです。
さらにEU加盟各国は、旧ソビエトのアゼルバイジャンとアルメニアの係争地、ナゴルノカラバフ自治州で戦闘が続いていることについても協議し、双方に戦闘の即時停止を求めました。
この問題をめぐっては、トルコがアゼルバイジャンを支援しているのではないかと懸念されていて、フランスのマクロン大統領は首脳会議に先立ち「シリアの戦闘員がトルコ経由で現地入りしていることを示す情報がある」と述べ、懸念を示していました。
こうしたことからEU各国は「軍事的な解決や外部の干渉があってはならない」として、名指しは避けながらもトルコをけん制しました。
#旧ソ連