We have posted the minutes from the #FOMC meeting held December 15-16, 2020: https://t.co/QqwAnLZmsC
— Federal Reserve (@federalreserve) 2021年1月6日
量的緩和の変更巡る判断「広範かつ質的」=FOMC議事要旨 https://t.co/OrOs2awn9e
— ロイター (@ReutersJapan) 2021年1月6日
米連邦準備理事会(FRB)が6日に公表した昨年12月15─16日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、メンバーらは国債などの買い取りを行う量的緩和を現状維持とすることでほぼ全員が一致した。一方、将来的な変更の可能性や時期の判断については大きな余地を残した。
議事要旨によると、最大雇用と物価安定の目標達成に向けて「さらに著しい進展が見られるまで」量的緩和を継続することについて、メンバー全員が賛成した。また、現行の資産買い取り構成を維持することも「ほぼ全員」が賛同した。一部のアナリストは長期債の買い入れに注力するべきだと主張していた。
一方「さらなる著しい進展」をどのように判断するかを巡っては、「判断が広範かつ質的なもので、特定の数値や基準値に基づくものではないとの声がメンバーから出た」とした。先行きが非常に不透明となり得る中、この記述は、政策当局者が向こう数カ月間に量的緩和プログラムを変更する広い余地を与える可能性がある。
連邦議会ではこの日、昨年11月の大統領選の選挙人投票を集計する上下両院合同本会議が開かれたが、トランプ大統領の支持者が議事堂内に侵入したため中断を余儀なくされた。
ジョージア州で5日投票が行われた連邦議会上院の決選投票は、民主党が2議席とも獲得し、上下院を支配することが確実になった。大規模な景気対策に道が開かれ、FRBは経済見通しでこれを踏まえる必要が出てくる。
議事要旨では、新型コロナウイルスワクチンの配布も「上振れリスク」だと指摘した。
全メンバーが一致した要件は、月1200億ドルの買い入れの変更が正当化されると判断する前に「十分余裕を持って」経済の進展に関するFRBの見解を公にすることだ。
このほか「複数の参加者」は、将来的な量的緩和の縮小について、FRBが2013、14年に段階的な資産買い入れ縮小に着手した際に類似した「順序(sequence)をおおむねたどる」ことができるとの見解を示した。
米国が依然として新型コロナ流行やリセッション(景気後退)に見舞われる中でも、昨年導入された景気支援策の一部を修正するプロセスについて当局者が既に議論していることが示された。
ブラックロックの米州フィクストインカム責任者であるボブ・ミラー氏は、新政権がスタートし、イエレン次期財務長官が最初の国債発行計画を示した後、比較的早期にFRBが資産買い入れについて「より明確」にする可能性があると述べた。
12月15─16日のFOMCで量的緩和を据え置いたことは、新型コロナの危機を通して景気を下支えするためにFRBが量的緩和を拡大するべきだとの見方を持つアナリストや投資家にとって期待外れだった。
議事要旨では、政府の新型コロナ景気対策の規模などを巡る不透明感の一方で、ワクチンの使用が許可されるなど、経済へのリスクがより均衡したと指摘している。
新型コロナ流行は引き続き「甚大な人的・経済的苦難」を引き起こしているものの、FRBは利下げと資産買い入れを通じて金融市場を十分緩和的に維持し、回復を支えてきた。
今後数カ月間にこれがどのように変化するかは、国民へのワクチン接種が順調に進むかに左右される可能性が高い。
アトランタ連銀のボスティック総裁は今週、ロイターとのインタビューで「事態の収拾が早ければ早いほど景気回復が強くなる」と話した。ワクチン接種が進められる間は「この時期を耐えなければならない。引き続き衛生当局の勧告に従い、感染拡大を抑えるのだ」と語った。春の終わりか夏までにはフル稼働していなかった企業や外出を控えていた人たちが活動を再開する可能性があるとし、「年半ばはかなり好調な状態になる」と話した。