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ウクライナ東部では、政府軍と親ロシア派の武装勢力の間で散発的な戦闘が相次ぎ死者が出ています。

こうした中、ゼレンスキー大統領が前線を視察して「犠牲者が出た時は応戦しなければならない」と述べて強い姿勢を示し、緊張が高まることが懸念されています。

ウクライナ東部では、欧米寄りの政府軍と、ロシアを後ろ盾とする親ロシア派の武装勢力の間で7年にわたって紛争が続いていて、ドイツやフランスの仲介で一時は戦闘が収まったものの、このところ再び散発的な戦闘が相次ぎ、ウクライナ側の死者はことしに入って20人を超えています。

この紛争を巡っては、アメリカのバイデン政権がウクライナ側を支援する方針を鮮明にし、これに反発するロシアが先月以降、ウクライナとの国境地帯で軍を増強していると地元メディアが伝えています。

こうした中、ゼレンスキー大統領が8日、東部を訪れて最前線のざんごうなどを視察しました。

そして「国を守るため停戦の維持に向けてあらゆる努力をするが、攻撃によって犠牲者が出た時は応戦しなければならない」と述べ、強い姿勢を示しました。

これに対し、ロシア政府でウクライナとの問題を担当するコザク大統領府副長官は8日、親ロシア派に対する戦闘行為の激化はウクライナにとって終わりの始まりになる」と述べ、今後、緊張が高まることが懸念されています。

ウクライナ政府を支援するアメリカのホワイトハウスのサキ報道官は8日の会見で「ロシアがウクライナ東部で攻勢をエスカレートさせていることにアメリカは懸念を強めている。ロシアはウクライナとの国境に2014年以降で最大の規模の軍を展開している」と述べ、ロシアの行動に強い懸念を示しました。

そのうえでサキ報道官は、NATO北大西洋条約機構の各国と対応を協議していると明らかにしました。

バイデン大統領は今月2日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話で会談し、ロシアの攻勢に対してウクライナを支援すると強調しています。

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