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財政制度等審議会は、政府がこの夏、経済財政運営の基本方針、「骨太の方針」をとりまとめるのを前に21日提言を公表しました。

政府は、財政健全化の指標である国と地方を合わせた「基礎的財政収支」を2025年度に黒字化する目標を掲げていますが、内閣府の試算では、高めの経済成長が続く想定でも黒字化は目標より4年遅れる見通しです。

今回の提言では、新型コロナへの対策は万全を期す必要があるとする一方で、政府が掲げる財政健全化の目標は継続し、社会保障費などの歳出改革を実行するべきだとしています。

一方、歳入の面では、アメリカが経済対策の財源を確保するため、大企業や富裕層の負担を増やす税制改革を進める方針を示していることなどを踏まえ、「聖域を設けることなく、安定的な歳入財源を確保する必要がある」と提言しています。

会見で、審議会の榊原会長は「高齢化、現役世代の減少という構造的な課題がある中、新型コロナの感染が拡大し、将来世代の負担がさらに増加している。歳出・歳入両面の改革によって社会保障制度の持続可能性を高め、基礎的財政収支を黒字化していく必要がある」と述べました。