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11日のニューヨーク株式市場、ダウ平均株価は前日に比べて220ドル30セント高い、3万5484ドル97セントと2営業日連続で最高値を更新しました。

この日発表されたアメリカの先月の消費者物価の上昇率は、高い水準が続いているものの市場の予想を上回らなかったことから、インフレが景気回復を鈍らせることへの懸念が後退して買い注文が出ました。

市場関係者は「物価の急激な上昇を懸念していた投資家がいったん買い注文を出した。当面は物価の動向と変異ウイルスの感染拡大が株価を左右する状況が続きそうだ」と話しています。

予算決議承認
米上院は3兆5000億ドル(約388兆円)規模の予算決議を承認した。バイデン大統領の経済優先課題の実現に道を開くもので、貧困対策や高齢者介護、環境保護のための連邦政府の取り組み拡大に向けた重要な一歩となる。予算決議案は民主党の賛成50票と共和党の反対49票で可決された。法制化できるかどうかは、向こう数カ月に進歩派と穏健派が党内対立を超えて合意できるかどうかにかかっている。

単独で対応を
共和党上院議員46人は民主党に書簡を送り、連邦債務上限の引き上げに関する投票を棄権すると警告した。連邦政府が9月にもデフォルト(債務不履行)に陥るリスクを高めかねない動きだ。予算決議に民主党は連邦債務上限の引き上げないし再度の適用停止に関する文言を盛り込まなかった。これは債務上限問題に対処する次の機会が、政府閉鎖を避けるため議会が9月30日までに可決する必要がある暫定予算案の審議となる公算が大きいことを示す。
インフレ減速
7月の米消費者物価指数(CPI)は前月比0.5%上昇と、前月の0.9%上昇から上昇ペースが緩やかになった。食品やエネルギー、住居、新車などが上昇に寄与。航空運賃や自動車保険は低下した。前年同月比では5.4%上昇(予想5.3%上昇)した。原材料不足や輸送面のボトルネック、人材採用難といった問題を背景に、向こう数カ月、より広範囲での物価上昇圧力が続く公算が大きい。一方、経済再開に伴う価格急騰は一部で収まり始めている。

産油国に協力要請
バイデン米政権は石油輸出国機構(OPEC)などの主要産油国と米規制当局に対し、安定したエネルギー供給を確保するための一段の行動を求めた。サリバン大統領補佐官は声明で、「OPECプラス」が最近合意した生産水準の引き上げに言及。「OPECプラスが新型コロナウイルスパンデミック(世界的大流行)時に開始し2022年に入っても当分続ける減産を、十分に相殺するものではない」と指摘、「世界的な景気回復の重要な時期にこれでは全く不十分だ」と訴えた。

規制強化継続
中国は経済の広範な分野を規制する取り組みについて、今後5年間、深く継続して進めていくことを示唆した。中国国務院は11日遅くに発表した声明で、国家安全保障や技術革新、独占禁止を含む分野での法整備に「積極的」に取り組むと表明。「国を統治する上で極めて必要になる」法的枠組みを改善するためだと説明した。食品や医薬品、教育など国民の直接的な利益に関わる分野で法執行体制が強化されるとしている。

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