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東京 足立区の病院に非常勤で勤務していた医師の関根進被告(46)は、6年前、手術が終わったばかりの当時30代の女性患者にわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつの罪に問われ、一貫して無罪を主張しています。

これまでの裁判では、女性の証言が信用できるかどうかや、女性の胸に付着していたDNAの検査結果が争点となり、1審は無罪と判断した一方、2審は逆転で懲役2年の実刑判決を言い渡しました。

18日の判決で、最高裁判所第2小法廷の三浦守裁判長は「検査結果が信頼できるかどうか、明確でない部分がある」と指摘しました。

そして、女性の証言の信用性を判断するうえで重要な証拠について審理が尽くされていないとして2審の判決を取り消し、東京高裁で審理をやり直すよう命じました。

判決後、会見を開いた弁護団は「有罪判決が取り消され、無罪が確定することが当然だと考えていたが、期待が裏切られた。審理を続けなければならないとは、はなはだ中途半端な判決だ」と述べました。

弁護士によりますと、被告の医師は「えん罪を晴らすための前進だ」と受け止めているということです。

一方、最高検察庁の吉田誠治公判部長は「判決内容をよく検討し、やり直しの裁判で的確な主張・立証に備えたい」とコメントしています。

破棄差戻

準強制わいせつ被告事件について,公訴事実の事件があったと認めるには合理的な疑いが残るとして無罪とした第1審判決を事実誤認を理由に破棄し有罪とした原判決に,審理不尽の違法があるとされた事例

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